2006年10月1日日曜日

古関の病欠およびその後の体調について

誠に不本意ながら、古関は去る5月24日に午後、執務中教員室にて激しい回転性めまいのため倒れました。

幸い秘書による発見が早く、すぐに救急車で東京大学病院に搬送され緊急入院を致しました。その後2日間前庭神経炎の治療を耳鼻科にて受けましたが、説明の付かぬ咽喉部の麻痺と呼吸の低下が発見されました。神経内科の宿直医による緊急MRI検査の結果、進行性の小脳の脳梗塞で左側の小脳の細胞の殆どが失われていること、梗塞の一部が呼吸の制御を担っている延髄の一部に広がりつつあることが発見され、急遽神経内科に転科、本人は詳しく事実を説明されぬままに、夜中に家族が病院に呼ばれ、「左椎骨動脈の内壁解離による左小脳の梗塞」の診断について医師の説明を受けるという事態になりました。

その結果、当初は食事も禁止、用便のために上半身を起こすことすら許されぬ絶対安静で24時間監視されるような重病人の扱いを受けておりましたが、その後食事が許され、車いすでトイレに行くことも許可されるようになり、長期の入院生活を覚悟することとなりました。血液の凝固を防ぐ投薬を続けながら自然治癒を待つという入院生活の中、想定される最も良い経過をたどることが出来、手紙を書いたり歩行の訓練をすることが許されるようになり、この間に懸念された脳出血による容態の急変を避けることが出来たので、約3遊間で退院、自宅療養できるようになりました。体を起こした当初の数日は、バランスが悪く酒に酔ったような歩き方でしたが、入院中・自宅療養を通じての歩行訓練を経て、普通に歩けるようになりました。

8月下旬に大学の産業医の面談を経て、後遺障害のほとんどないことを認めてもらい、投薬治療が1年続くことから定時の出・退勤を条件に9月1日から正式に職場復帰をすることができました。

発症時の発見が早かったことと、入院後の担当医の先生の専門医としての判断が的確でタイムリーに必要な措置をとってくださったこと、そして良くなるまで本当のことを知らされぬ中古関自身が1日も早く職場復帰しようと気持ちが張りつめていたこともおそらくは幸いして、参考資料にある「幸福な10%の患者」の仲間入りをすることが出来、現在、深刻な障害を負うことなく大学で仕事を続けることが出来ることになりました。

したがって、現在は大学内の業務は通常の通り遂行しており、講義も普通に行いたいと思います。一方、治療が続いていることもあって、万全の体調とは言えず、図らずも講義の進行に若干の乱れを生ずる可能性を現時点では否定できないことをあらかじめご了承ください。

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