2014年9月27日土曜日

2014年度冬学期 「制御工学第二」月曜日1限 @242教室 (2014/12/21 18:00 改訂)

制御工学第II
 (月曜日第一限 242教室)

古関隆章・堀 洋一
Ext. 26676, takafumikoseki @ ieee.org

 ---制御工学第二講義予定 ---
(01) 10/06(Mon) 開講日: 状態空間におけるシステムの取扱(1):夏学期の復習、講義の構成など導入的説明、状態変数と状態方程式I
 本日は、台風で大変な中、ご出席いただきました皆さん、ありがとうございました。無事、予定の開講ができてよかったです。
 天候のため、欠席せざるを得なかった皆さんは、このページをよくご覧になり、また初回の話の内容を出席されたご友人から聞いてください。本日は入門的な話で、制御工学第一の7月の講義と多くの部分で重なっていますので、欠席した場合も致命的にはなりません。
(02) 10/15(Wed) 状態空間におけるシステムの取扱(2): 状態変数と(線形システムの)状態方程式II 
*(03) 10/20(Mon) 居村先生特別講義: 非接触電力伝送とその制御技術

(04) 10/27(Mon) 状態空間におけるシステムの取扱(3): 実現問題,  状態遷移行列の導出と性質
(05) 11/10(Tue)  状態空間におけるシステムの取扱(4): 状態遷移行列と時間応答シミュレーション
(06) 11/17(Mon) 可制御性と可観測性
        +状態フィードバック
         状態FB制御系の設計の考え方:多項式法と最適制御(LQR)における評価関数の直感的理解について 
       
12/15の講義の際にご提出いただ第1回演習問題をこちらから入手してください。

(07) 12/01(Mon)  LQR, LQRの解の最適性の証明,  多項式法による極配置の提案
(08) 12/08(Mon)   一次元 時不変 線形系のリカッチ方程式と最適制御の例題  状態推定の基礎
(09) 12/15(Mon)  状態推定と定常カルマンフィルタ
 指令値追従形制御への拡大系の構成(状態FBの補足事項)
 ディジタル制御 頭出し?

01/26の講義の際にご提出いただ第2回演習問題をこちらから入手してください。

(10) 12/22(Mon) ディジタル制御(1): 空間量子化と時間量子化サンプリング動作の数学的表現、サンプリングを含む系の取扱とZ変換、ディジタル系安定性判別
12/22の講義で用いた、オブザーバ、カルマン・フィルタに関する補足資料をこちらからご入手ください。


ディジタル制御に関する数値例を用いた補足資料を、こちらからご入手の上、アナログとディジタルの感覚の違いを具体的に理解すべく勉強してみてください。

*(11) 01/05(Mon)  藤本先生特別講義 最高精度を求める制御技術の研究
*(12) 01/19(Mon) 非線形制御入門(堀)
02/02の期末試験開始直前にご提出いただ第3回演習問題をこちらから入手してください。


(13) 01/26(Mon) ディジタル制御(2): 標本化定理とエイリアス現象 ディジタル制御系の設計


(15) 02/02 (Mon)  08:30-11:30 期末テスト
(好きなことを書いたA4の紙1枚を持ち込み可とします。)

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制御工学第一の内容(復習)
1.序論
1.1  制御工学とは何か
1.2  制御システムの例,分類
1.3  閉ループ制御と開ループ制御
1.4  制御工学の歴史


2.システム動特性の表現
2.1  信号伝達と状態遷移
2.2  動作点まわりの線形化
2.3  線形システムの表現
(2.4  ラプラス変換法の基礎)
2.5  ブロック図とその合成
2.6  特性の計測法


3.制御システムの安定性
3.1  線形システムの安定性
3.2  ラウスの安定判別法
3.3  ナイキストの安定判別法
3.4  フィードバック系の安定度指標


4.フィードバック制御系の基本特性
4.1  入力追従特性と外乱抑圧特性
4.2  定常誤差と誤差係数
4.3  2次系の過渡応答
4.4  2次系の周波数応答
4.5  高次系の代表根


5.線形フィードバック系の補償
5.1  フィードバック制御系設計の基本指針
5.2  直列補償とフィードバック補償
5.3  ニコルズ線図を用いた制御系設計
5.4  根軌跡を用いた制御系設計
5.5  直列補償とPID調節計
5.6  フィードバック補償


制御工学第二から制御工学第一への移行
古典的制御の復習と状態空間法との関係(フィードバック制御と多項式法など)
状態空間におけるシステム序論:連続量と離散量


---

2. 教科書・参考書
新: 制御理論の基礎 昭晃堂 (これは生協などで購入可能と思われる。)
(堀・大西: 応用制御工学  丸善
ただし、この本は現在書店で入手できない。図書室にはあるはず。堀教授にお願いし、制御工学第一のときと同様に原稿のpdf版をここにいただいた。ただし、講義初回で示したPW付。)

いずれにしても、上記は教科書指定ではなく、推薦参考書なので、授業では該当ページを示すのみで板書の内容と一対一の対応にはなっていない。主として、自宅 学習や演習問題を解く際の参考として活用してほしい。具体的にはいろいろと探してみて自分に合うと思う本を買って学ぶのが良い。

平井・羽根田・北村: システム制御工学  森北出版
金原・黒須: ディジタル制御入門  日刊工業新聞社
小郷・美多: システム制御理論入門 実教出版社
前田・杉江: アドバンスト制御のためのシステム制御理論  システム制御情報学会編 朝倉書店
正田: 制御工学  培風館 

MATLAB: SimuLink, Control tool boxなど
計測制御学会誌、電気学会雑誌、論文誌など

3. 授業の受け方

式を自分で追ってみる-------演習問題。
学生実験課題18で体験する演習のように、SCILABなどを用いたシミュレーションもできると良い。
(このブログにある実験課題18の解説を参照されたい。)
演習問題のレポートをすべて期限内に提出することを、期末試験を受ける条件とする。

A4の方眼紙をノートとせよ: 授業は基本的に板書を中心に行う。
色鉛筆を用意する-------作図の理解に便利。

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位相面軌跡と記述関数法を堀教授が1月に丁寧に解説してくれるが、非線形制御の解説は一般に手薄になりがち。参考書の相当部分を自主的に読んで自分でも実務的な手法を学ぶべく努めてほしい。

2014年8月20日水曜日

3年生冬学期実験課題 No. 18 制御系設計と運動制御 (コントロールラボ担当 2014/09/27 改訂β版)


堀教授および古関教授が共同で担当する課題18では、電気―機械系の相互作用で生ずる運動制御を通じ、講義で学んだ制御理論、特に、フィードバック制御 を、外乱の影響や機械的振動の抑制を体験することで実践的に学びます。そして、制御系設計法を実践的スキルとして体得することを目的とします。
 本課題の履修者は、動的な物理現象への技術者としての関わり方、制御理論の基礎的な考え方を身につけることができます。同時に、ロボット、工作機械や搬 送装置などのための産業用ドライブ、車両駆動など、広い範囲の実務に臨む際の有力な武器となる技術的素養を、この経験を通じて体得することが期待されま す。

重要: 初日に自分の使用するノートPCを必ず演習会場に持ってきてください!


演習および実験の場所(工事中)
[1] 10/06  -10/16   前半の演習@   413 号室   後半の実験@3号館電力実験室
[2] 10/20  -10/30    前半の演習@   413号室   後半の実験@3号館電力実験室
[3] 11/ 04 -11/17   前半の演習@   413号室   後半の実験@3号館電力実験室


MATLAB, Simulinkの使用法については、関連の参考書web上の説明(例)などを見てください。
英文ですが、Matlab入門として基本的なことが書かれているのはこれです。その他「Matlab 基本 初心者」などのキーワードで検索をすると、親切な解説を日本語で書いている方もいらっしゃります。
最も早いのは適切な入門的参考書を一冊購入することだと思います。


 また、学生版を自分で購入する方は、このページから、あるいは大学生協などを通じて申し込みができると思います。フリーソフトSciLabの入手はこちらから。
 Octaveというフリーソフトは、よりMatlabに似た使用環境を与えてくれます。Octave, Scailabともに、UbuntuなどのLinux上のソフトとしても使用可能です。本演習では、主としてこのOctaveを用いて学ぶことにしましょう。

演習、実験に必要なテキストおよびファイルを以下から事前にダウンロードしてよくお読みください

------------演習/実験の内容の解説と必要ファイル----------------
(リンクを右クリックで「新しいタブで開く」として、ファイルを閲覧あるいはダウンロードください。)

(1) 制御CAD演習テキスト (2014年度版 重要)

(2) 数値計算ツール 

----実験課題----
(3) 一軸ロボット実験指導書(堀教授 2014年度版)   


--------------------------------------
ここに、Matlab(Octaveでも有効)で記述した演習問題のサンプルファイルを置きますので、必要に応じてご参照ください。
(本当は ##.mというMファイル形式がよいのですが、ここでは表示の容易さのために sample.txtとしています。)

提出レポートについての具体的指示

<親レポートとして出す人>
演習問題の中で赤で書かれたもの(できるだけ網羅的に)
+実験(結果と考察を中心に) 考察課題 (2)+(5)+(7) +α

<子レポートとして出す人>
実験(結果の簡単なまとめ)+ 考察課題 2つを選んで提出

2014年7月9日水曜日

2014年7月9日および11日 モーションコントロール講義補足資料

4年生夏学期、モーションコントロール(堀・藤本先生担当科目)の7/9, 11の講義を担当した古関です。下記から講義中にお示ししたスライドのファイルを御入手ください。
(なお、本ファイルは暗号化されておりますので、講義中にお伝えしたパスワードでの開封してください。)

2014年6月23日月曜日

交通ラボ 駒場講義2014/06/24 「人間社会と交通システム それは足からはじまった」 リニアモータを用いた軌道系交通の技術 講義資料

講義で用いたスライドの資料と補足説明の文書をこちらから御入手ください。レポートの課題もスライドのファイル中にあります。なお、圧縮ファイルは暗号化されておりますので、講義中に示したPWを用いて開けてください。

本日の講義に関するレポート課題は下記のとおりです。様式は自由ですが、氏名、学年、科類、学生証番号を正しく記載してください。また、目安となる分量はA4レポート用紙1から6ページ程度とお考えください。

------------レポート課題--------------------------
(1) 講義の内容に基づき、軌道系交通用車両の主動力装置としてリニアモータを用いた技術の特長と短所を説明せよ。

(2) 貴方の国に磁気浮上式高速鉄道を導入することにはどのような意義(あるいは問題点)があるか。導入に賛成、反対の立場を明確にした上で、技術的観点から論理的に自分の考え方を説明せよ。
(<==賛成でも反対でも個人の立場は採点に影響しない。議論の内容が重要。)

----------------------------------------------------

注意:調査などによる事実と、自分自身の考え方を明確に区別して論理的に記述することが大切です。特に、調査に基づく事実の記載には、参考文献の明示をすることなど、レポートの基本的な記載法にも十分ご留意ください。

2014年4月22日火曜日

2014年飛熊会 御報告

2014年4月12日正田英介先生の喜寿のお祝いとともに、2014年飛熊会が東京大学本郷キャンパス山上会館で開催されました。

2014年4月1日火曜日

総合科目人間環境一般「足からロケットまで ---走る/飛ぶ/探る科学入門」(2014/06/27改訂)

総合科目人間環境一般「足からロケットまで
---走る/飛ぶ/探る科学入門」


平成26年04月01日 
取りまとめ:工学部電気電子工学科 教授  古関隆章 
(URL http://www.koseki.t.u-tokyo.ac.jp, 
e-mail: takafumikoseki AT ieee.org) 
Skype: takafumikoseki 
場所: 駒場キャンパス 162教室 金曜日5限(16:30-18:00)
科目コード  11711


===WHAT'S NEW===
4/01 講義のページを立ち上げました。
6/08 6/13の久保田教授の講義を7/9に移動いたします。
===============

標記講義を、駒場キャンパスにて開講します。
 ものを動かすことに興味のある人は、目指す専門分野を問わず広くご参加くださりますよう願っております。大学の 講義では細かく見ればわからないところがたくさん出てきますが、それはむしろ当たり前のことです。わからないことがあったことを、いちいち気にする必要は ありません。大切と思われることを、必要に応じて自分で調べ、あるいは教員に積極的に質問し、わからぬことをわからぬままに放置せぬ努力を忘れねば大丈夫 です。
   人や物を効率良く運ぶことが、文明社会の成立に欠かせず、移動手段を提供する技術が、我々の生活の基本を支え、そして生活を楽し く豊かにするために大切です。実際、日常的な生活の中で、自動車や鉄道などの身近な交通は不可欠なものとなっていることを実感しているでしょう。人々は太古の昔から、速くて、快適で、便利な移動手段を求めてきました。近年は、これに加えて、安全性への意識も高まっており、環境への負担の少ない交通、高齢社 会への移行に伴い「交通弱者でも移動の自由が奪われない」バリアフリーに対応した交通など、移動手段の「質」に対する要求もさらに高いものとなっていま す。このような様々な要求に応える「運ぶ」営みのために、電気や情報の技術が貢献できることは多く、交通における電気・電子・情報技術の役割はますます大 きくなっています。本講義では、このような視点から、電気エネルギーおよび情報通信や計算機技術を積極的に用いて人や物を「うまく」運ぶ方法論を

--電気自動車、ハイブリッド自動車
--リニアモータ・磁気浮上超高速鉄道
--電気鉄道など軌道系の交通システム
--宇宙環境におけるロボットの移動技術
--エネルギー問題から見た交通と、グローバル環境への影響

を例に、オムニバス形式で2-3時間程度ずつ解説をし、高校や教養学部で習う物理や数学の延長上にどのようにこれらの技術が構築されているかをできるだけわかりやすく具体的に解説するとともに、最新の研究動向を紹介します。

(この研究に興味を持つ受講者には希望により研究室の見学なども可能です。熱心な文系の学生も歓迎するが、基本的には高校の理系科目選択者程度の物理、数学の知識を前提とした講義内容とします。)

古関隆章(こせきたかふみ 教授 工学部)以外の講師陣:
堀洋一(ほりよういち 教授 工学部)
大崎博之(おおさきひろゆき 教授 工学部)
藤本博志(ふじもとひろし 准教授 工学部)
居村 岳広 (助教 工学部)
+JAXA 宇宙科学研究所 および東日本旅客鉄道株式会社からのゲスト講師 計4名(林屋/橋本/久保田/坂井)

---H26年度の講義スケジュール---
(各講義タイトルは概要を示すものですので、今後、微修正の可能性があります。4/1)
(01) 4/18 坂井:  宇宙研の紹介, 宇宙に挑む制御の技術
<=(講義全般の紹介と成績評価についての事務的連絡も坂井准教授から説明)
(02) 4/25 藤本: 電気自動車の運動制御
  講義資料のコピーをこちらから御入手ください。(講義初回で示したPW付)

(03) 5/2 居村: ワイヤレス電力伝送の概説
(04) 5/9 堀: リチウムイオン電池一辺倒でいいのか?電気自動車の「もう一つの未来」
(##) 5/16 五月祭準備日(休講)
(05) 5/23 林屋(古関):  電気鉄道の環境性とそれを支える電力供給技術 I
(06) 5/30 橋本: 映画「HAYABUSA はやぶさ」に見る電気電子技術
(07) 6/6 古関 : エネルギー変換と電気駆動
  講義資料のコピーをこちらからご入手ください。(講義で示したPW付)
(08) 6/13  臨 時 休 講
(09) 6/20 Salvucci(古関): 人の腕や脚の動きに学ぶロボットの運動制御
  講義資料のコピーをこちらからご入手ください。(講義で示したPW付)
(10) 6/27 古関: 電気車両駆動技術史;電気鉄道と電気自動車の類似点と相違
   講義資料のコピーをこちらからご入手ください。(講義で示したPW付)
(11) 7/4 大崎: 超電導技術と輸送の科学
(12) 7/9 Wed  久保田: 宇宙の謎を探る,月惑星探査ロボット
(13) 7/11 林屋(古関): 電気鉄道の環境性とそれを支える電力供給技術 II

講義資料で電子ファイル配布があるものは、このページからDL可能なようにします。ファイルにはPWをつけアクセス制限をかけることがあります。

----------------------
重要:
本講義の成績評価の主たる部分は以下のレポートの評価結果に基づき行います。
レポートを、以下の要領でe-mailで提出してください。成績評価は、レポート採点結果と講義への出席回数を総合し、厳正に行います。

[1] 締め切り (教員側で採点作業をし報告できるぎりぎりの設定をしているので厳守してください!)
2年生の履修者(高専編入生を含む):
1年生の履修者:  両者とも    2014/08/02 (Sat) 11:59  JST

[2] 提出先 pdfのe-mailの添付ファイルとして takafumikoseki@infoseek.jp あてに 

(古関から受け取り確認のメールを返しますので、その確認の連絡が2-3日以内に来ない場合には古関まで(別アドレス: takafumikoseki@ieee.org)確認のご連絡をお願いします。)

[3]提出に関する技術的注意と参考情報

着実かつ迅速な採点作業のための重要な技術的お願い:
e-mailの Subject: 欄を以下の形式で書いてください。
Ashirocket_Report_to_レポートを見てほしい希望教員名: 学生証番号 提出者氏名
(例) Ashirocket_Report_to_KOSEKI: 240557d学生太郎 

同様に、レポート本文の添付ファイル名を

学生証番号_提出者氏名.pdf
(例) 240557d_GakuseiTaro.pdf
としてください。

ワープロなどは任意ですが、 フリーのlibreofficeなどを用いれば、数式を用いた文書もpdf化も含めすべて簡単に処理できます。(ちなみにこのページや教材の作成は、 OSすらWindows環境ではなく、Ubuntu上のソフトですべてを行っています。)
google docs、zohoなどを用いても図入りの文書作成とpdf化は可能です。(ただし、数式作成機能はありません。)
また、任意の文書ソフトからの pdf化もフリーのツールで可能です。
大きいファイル(数百 kB以上?)をメールに添付することは避けてください。そのような場合には http://box.raksul.com/ Dropbox などのフリーのアップローダをご利用ください。


[4] レポート課題
表紙に記載する項目
課題名:  ○○○○
学生証番号: ○○○○    提出者氏名: ○○○○ とコメントを返すためのメールアドレス
関係講義テーマとレポートを見てほしい希望教員: ○○○○
教員からのフィードバックを送るべきe-mailアドレス(夏休み期間でもアクセス可能なメールのアドレス) 


-----------------------------------------
課題: 講義課題に関係するキーワードを選び、自分の興味のあるテーマを1つ設定し、それに関して、単なる調査ではなく必ず自分の意見を入れて、 A4 レポート用紙で、6ページ以内で論じてください。

キーワードの例
超電導技術と輸送の科学

エネルギー変換と電気駆動
電気車両駆動技術史
電気鉄道と電気自動車の類似点と相違
電気鉄道の環境性
電気鉄道における電力供給技術

宇宙と電気技術者
月惑星探査
電気で動く宇宙探査機
宇宙に挑む制御の技術
探査ロボット
二関節筋を用いた人の脚の運動とロボットの制御

電気自動車の未来
電気自動車とバッテリー技術
ワイヤレス電力伝送技術
電気自動車の運動制御

(調査・参考した資料については、末尾に参考文献リストを記載し明示してください。参考文献の上手な挙げ方も評価対象になりえます。)


※講義改善への積極的ご提言を、講義アンケートあるいはこのブログへのコメントの形でお寄せいただきますようお願い申し上げます。

2014年3月19日水曜日

電気電子工学科 学部3年生「電気機器学基礎」 (2014/07/13 改訂)

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昨年度まで効果的であった講義のやり方を踏襲し、出席調査がわりの簡単なレポート課題を出題します。毎週このブログを良く見てください。

----本学期の講義予定(暫定版)----
回数 日 曜日 テーマ 内容

1) 2014/04/07 月 はじめに
電気-機械エネルギー変換、電気機器の種類と歴史

4/14 に提出をお願いする第1回目のレポート課題をこちらから御入手ください。
                                   (=> 提出の日付に誤記がありましたことをお詫びします!)

本日の講義で示したスライドのコピーはこちらから御入手ください。(講義にて示したPWつき)


  ★講義レポートといえども「読み物として完結」している必要があります。したがって、
(1) 学生証番号/氏名
(2) 表題(講義レポートの場合には問題文の再掲でも良い)
(3) 内容(事実と意見コメントなどは明確に分けて書くのが良い)
(4) (必要に応じ)参考文献リスト、参考資料の出典
などの基本的事項が、たとえ短い報告書であっても形式的に明確に示すようにしてください。

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2) 2014/04/14 月
電気機械の種類と分類、電気機械エネルギー変換の物理的基礎、エレクトロニクスとパワー、電気機械エネルギー変換技術の社会的役割とその重要性、電気機器学の学問としての位置づけ

 4/21に提出をお願いする第2回目のレポート課題をこちらからご入手ください。

3) 2014/04/21 月
思考の上手な手抜き:磁気回路法によるモデリング
(変圧器の復習+電磁誘導における各種起電力)

4/28に提出をお願いする磁気回路と変圧器の基礎に関する第3回目のレポート課題をこちらからご入手ください。

4) 2014/04/28 月
午後の実験課題との関係: 変圧器(と誘導機)の等価回路
直流機: 直流電動機と発電機、同期機の特殊形としての直流機

5/12に提出をお願いする直流機の基礎と三相電力の測定法に関する第4回目のレポート課題をこちらからご入手ください。

5) 201405/12 月 変圧器、誘導機の等価回路と測定法(ごく簡単に!)
 他励直流機の結線と特性の比較 
 各種自励直流機の結線と特性比較
  (複巻電動機・発電機)
 速度制御と弱め界磁 
 直流機の過渡現象の制御モデル

5/19に提出をお願いする自励式の直流機の回路と特性についての第5回目のレポート課題をこちらからご入手ください。

6) 2014/05/19 月 

誘導電動機I
   三相対称交流と回転磁界 誘導機の単相等価回路 
   変圧器と誘導電動機の関係
   誘導電動機の原理と等価回路(=T型、π型等価回路)
モデル同定のための測定法

三相巻線、三相対称交流で回転磁界(進行磁界)が何故できるかについて、教科書の記述pp.56-57に加え、下記の図もご参照ください。



5/26第二限の自習のお願いを兼ねた、6/02に提出をお願いする交流回転機の基礎と誘導電動機の単相等価回路について第6回目のレポート課題をこちらからご入手ください。

また、興味のある方は誘導機の等価回路導出法に関する詳細な数学的補足説明を、こちらでご覧ください。


7) 2014/05/26 月  休講: プリントによる誘導機特性計算演習を自習の形でお願いします。ご迷惑をおかけしてすみません!

誘導電動機II
 等価 回路に基づく特性計算 テブナンの定理とすべり--トルク特性


8) 2014/06/02 月 誘導機III
誘導機の種類とエネルギーの流れ、円線図を用いた特性の表現
誘導機の始動法
誘導機の速度制御
空間高潮波とゲルゲス現象などの諸注意、単相誘導機(小型誘導機)

6/02の復習としての誘導電動機の特性計算に関する第7回目のレポート課題をこちらからご入手ください。

9) 2014/06/09 月 同期機 I : 三相巻線と同期発電機の原理
 復習: 三相巻線と進行磁界
誘導機の基本的復習に関する第8回目のレポート課題をこちらから御入手ください。

10) 2014/06/16 月
同期機II:構造と分類, 同期機の機能, 電機子反作用

同期機の基礎に関する第9回目のレポート課題をこちらから御入手ください。

11) 2014/06/23 月 同期機 III  
特性のモデリング(円筒形発電機の等価回路とフェーザダイアグラム)
測定法、 発電機と電力系統 


同期機のモデリングに関する第10回目のレポート課題をこちらから御入手ください。

12) 2014/06/30 月 同期機IV
特性のモデリング(突極形発電機の等価回路とフェーザダイアグラム)
測定法、 発電機と電力系統 

同期機の特徴や単位法に基づく簡易計算についての第11回目のレポート課題をこちらからご入手ください。

13) 2014/07/07 月 同期機V
同期電動機の種類とその特長、同期電動機: トルクの発生原理 V特性と同期調相機

同期電動機の基本に関する第12回目のレポート課題をこちらからご入手ください。
14)  7/14 パワーエレクトロニクス入門 
(パワー半導体デバイス、信号処理とパワーのエレクトロニクスの相違、DC/DC, AC/DC, AC/AC, DC/AC変換, オンオフ機能を持たない素子と転流回路, 高調波問題と解析法,
オンオフ制御能力を持つ素子とPWM, ACモータのインバータによる可変速駆動, サーボモータ
+電気駆動制御と座標変換
制 御 同期機の原理と直流機の関係
エネルギー流れの理解、過渡現象の理解、
制御と電気機器の一般理論?)

+期末試験について:演習問題の復習など

上記の補足プリントをこちらからご入手ください。(暗号化ファイル:初回の講義で記録していただいたPWつき/なお、初回スライドの中にもその記述がある。)


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14) 2014/07/28 月  09:00-12:00 期末テスト@246教室
         自分で書いたA4の紙1枚持ち込み可能

以下の☆の数はあくまでも初心者向けという観点からの古関の個人的見解に基づくものです。

--- 本年度教科書指定---
仁田旦三・古関隆章:
 新・電気システム工学 電気機器学基礎 数理工学社 ISBN-978-4-901683-76-0 
  作業中で不完全ですが正誤表や演習問題の解答をここでご覧ください。

---推薦参考書----
<入門書として初学者に読みやすいもの>
☆☆☆☆「エレクトリックマシーン & パワーエレクトロニクス」
エレクトリックマシーン&パワーエレクトロニクス編集委員会 編/森北出版(定価 2800円)
(専門性の高いレベルまでコンパクトにまとめられている。)
電気学会 多田隈他:「電気機器学基礎論」

☆☆☆☆☆:西方正司 基本を学ぶ電気機器 (オーム社 ISBN-978-4-274-21138-6)
(初学者に大変わかりやすく記述されている!)

☆☆☆藤田:「電気機器」 森北出版
(amazonでは5つ星がついています!)

<一般的なもの>
☆☆☆☆☆:「最新小型モータが一番わかる ~基本からACモータの活用まで~ (しくみ図解)」見城 尚志, 陳 正虎, 簡 明扶 著
出版社: 技術評論社 (2013/3/27), ISBN-10: 4774155845, ISBN-13: 978-4774155845

技術に興味のある人向けの一般的な解説書ですが、写真や図が具体的で、原理的な理解を深めるのに適していると思います。

☆☆☆:(株)日立製作所総合教育センタ技術研修所編
「小形モータの技術」 オーム社
メーカのエンジニア養成を目的に書かれていますのでわかりやすく実用的です。電気自動車や有限要素法による特性計算の話題までカバーしますので、基礎的な知識を広く身につける意味でお薦めです!

電気学会 「電気機械工学」「電動機制御工学」

☆仁田他: 「大学課程 電気機器(1)」 オーム社
(これは昨年まで準教科書として用いていた書籍です。現在、名誉教授の仁田丹三先生が、数理工学社から出版予定の教科書を執筆準備されています。)


<専門性の高いもの>
本ブログでも詳しく紹介した電磁気と制御の応用を統一的に解説した優れた参考書
(必ずしも電気機器学の伝統的な構成にそって記述されているものではありません。)
☆☆☆:坂本哲三 著 「電気機器の電気力学と制御」 森北出版

英語で基礎的なことが良く書かれている本(これは古関が大学院生の時に輪講のために購入したものですが、現在では入手が困難になっているようです。)

2014年3月5日水曜日

2014/03/13 索道技術検討会での講演資料

あまり技術的内容が濃くない講演ですが、可変速駆動制御技術という観点から現在の索道関係の技術を概観してみたいと思います。

エレベータ、索道のための電機駆動制御技術

---1--- はじめに 直流機から交流機へ: 電気鉄道 エレベータ 索道 電気自動車....

---2--- パワーエレクトロニクス以前の可変速駆動技術
---3--- パワーエレクトロニクス 損失なく電圧・電流を変化させる=スイッチング
---4--- 直流機の長所と短所
---5--- 交直変換回路  VVVF インバータ

---6--- 電気鉄道の場合 ドイツの機関車 
---7--- 電気鉄道の場合 新幹線
---8--- 電気鉄道の場合 リニア・モータ・カーもまた交流駆動技術の一例

---9--- スイッチングデバイスの種類と近年の技術動向

---10--- エレベータの歴史(ローマ時代?)
---11--- エレベータの商用化: 非常止め装置の発明者 オーチス
---12--- 黎明期から参入した日本のエレベータ技術
---13--- 直流機の時代
---14--- 交流機化
---15--- より高く = より速く?
---16--- 大切な振動抑制制御

---17--- 索道技術
---18--- 索道とケーブルカー
---19--- 索道の歴史
---20--- 世界の索道
---21--- 日本の索道
---22--- 索道で重要な技術要素
---23--- 索道の駆動システム
---24--- 索道の駆動システム
---25--- 索道駆動システム: ダイレクトドライブ技術

---26--- 結論
可変速駆動の技術---工作機械 加工用機械で発達したパワーエレクトロニクスとAC可速駆動制御
1980年代 電気鉄道に適用 1990年以後はインバータを用いたACモータの電気車の時代へ
エレベータもほぼ同じ経緯
索道では可変速の連続的な制御は必須ではない?しかし技術は着実に波及
  ==> 省メインテナンス・小型化・省エネルギー
可変速駆動は振動抑制など制御制御の高度化にも貢献(エレベータ)

カーブルカーに関する技術専門誌 http://www.isr.at/Home.21.0.html


##御聴講下さりました皆様は、より詳細な資料をこのリンクから御入手ください。ただし、掲載図面などに著作権上の問題があるため公開できませんので、ファイルを暗号化しております。

2014年2月26日水曜日

2014/03/15午後 NURail-2014 開催のお知らせ(3/14改訂)

 日本大学中村英夫教授を中心として発足し数年にわたって継続してまいりました土木、機械、電気分野の分野および大学を横断して研究者の交流を図る勉強会「NURAIL」を、今年度は下記のとおり3/15土曜日午後に東京大学工学部電気系セミナー室(本郷キャンパス工学部2号館)で開催します。

当日配布予定の資料は、こちらからご覧いただけます。 
事前に電子版配布用にいただいた2つのスライドはこちらからご入手ください。(PWつきです。PWは3/15の会場にてお知らせいたします。)



---NURAIL2014 プログラム (2014/03/11版)---
日時: 2014年3月15日(土曜日)13:00-19:30
場所: 東京大学本郷キャンパス工学部2号館 (10階電気系第5会議室)
12:30- 開場
13:00-13:05 開会 挨拶(古関)
13:05-14:00 基調講演(電気鉄道のエネルギー供給技術 東日本旅客鉄道 林屋均博士 講演40分 質疑15分)

<前半の部>座長:千葉大 近藤准教授                    ###研究発表 発表15分 質疑 5分 ###
(1) 14:00-14:20 研究発表:新大 阿部研
  Sodbilig Batjargal 「軌道のまくらぎ配置が列車走行時の振動・騒音特性に及ぼす影響」
(2) 14:20-14:40 研究発表:東大 中野研
  若林 秀「鉄道車両における追従制御の実現性検討」
(3) 14:40-15:00 研究発表:日大 綱島研
 浅見祥平 「新幹線営業列車を用いた軌道不整の推定に関する研究」

<後半の部>座長:新潟大 阿部教授
(4) 15:15-15:35 研究発表:千大  近藤研
  齋藤 達仁「EDLC と架線のハイブリッド電源車両の電力制御法」
(5) 15:35-15:55 研究発表:日大 中村・高橋研
  山本靖宜「鉄道車両の磁界測定に関する評価手法の一検討」 
(6) 15:55-16:15 研究発表:東大 古関研
 Ninh Cuong: 「エネルギーと最大制動電力に関するATO 省エネルギー運転曲線設計検討」


16:30-17:30 パネル・デスカッション 日本の鉄道における若手の活躍の場(コーディネータ日本大 綱島教授)
パネラ: 清水(RTRI), 孫(京三製作所), 安達(東京メトロ) +JR東日本 林屋博士
1.全体説明
   1)パネルディスカッションの目的
   2)各パネリストの略歴紹介
2.女性パネリストからの話題提供
3.ディスカッション
4.フロアとの対話
5.まとめ: 今後,鉄道業界を目指す若者(男女問わず)へのメッセージ

17:30-17:35 講評・閉会挨拶 日本大学 中村先生

なお、上記講演会の終了後、同部屋にて有志で懇談会を開催予定ですのでこちらも奮ってご出席いただきますようお願いを申し上げます。

17:45- 19:30 懇談会

-------講演者の皆様へのお願いと締切り------------
ご講演、パネルご出演予定の皆様:
スライドのコピーなどの追加資料は3/12 23:30 までに、古関宛てにpdfをいただければダウンロード可能な形で3/13に参加者に対し暗号化電子ファイルを公開します。


ご講演予定の皆さんは、このリンクからinstructionのファイルを入手され,配布資料と追加資料のご準備をお願いします.