2010年8月31日火曜日

3年生冬学期実験課題 No. 17 制御系設計と運動制御 (コントロールラボ担当 10/03 改訂)

 堀教授および古関准教授が共同で担当する課題17では、電気―機械系の相互作用で生ずる運動制御を通じ、講義で学んだ制御理論、特に、フィードバック制御を、外乱の影響や機械的振動の抑制を体験することで実践的に学ぶ。そして、制御系設計法を実践的スキルとして体得することを目的とする。本課題の履修者は、動的な物理現象への技術者としての関わり方、制御理論の基礎的な考え方を身につけることができる。同時に、ロボット、工作機械や搬送装置などのための産業用ドライブ、車両駆動など、広い範囲の実務に臨む際の有力な武器となる技術的素養を、この経験を通じて体得することが期待される。

重要: 初日に自分の使用するノートPCを必ず演習会場に持ってきてください!

MATLAB, Simulinkの使用法については、関連の参考書やweb上の説明(例)などを見てください。
英文ですが、Matlab入門として基本的なことが書かれているのはこれです。その他「Matlab 基本 初心者」などのキーワードで検索をすると、親切な解説を日本語で書いている方もいらっしゃります。
最も早いのは適切な入門的参考書を一冊購入することだと思います。


また、学生版を自分で購入する方は、このページから、あるいは大学生協などを通じて申し込みができると思います。フリーソフトSciLabの入手はこちらから


演習、実験に必要なテキストおよびファイルを以下から事前にダウンロードしてよくお読みください。
使用ソフトのリンク情報は暗号化されています。その内容を見るためのパスワードは演習初日に個別にお伝えします。

------------演習/実験の内容の解説と必要ファイル----------------
(リンクを右クリックで「新しいタブで開く」として、ファイルを閲覧あるいはダウンロードください。)

(1) 制御CAD演習テキスト (共通ファイル 重要)

(2) 数値計算ツール  (暗号化されています。)


以下は選択課題によってダウンロードするファイルが異なる

----実験課題A----
(3) 一軸ロボット実験指導書(堀 2010年度) <==ほぼ共通ファイル!  


----実験課題B----- <==ここは今年度は必要なさそうです!
(4) 二慣性系実験指導書 (古関 2010年 Β版)

(5) 二慣性系の実験装置のマニュアル  (圧縮暗号化されています。)



--------------------------------------
ここに、演習問題のサンプルファイルを置きますので、必要に応じてご参照ください。
(本当は ##.mというMファイル形式がよいのですが、ここでは表示の容易さのために sample.txtとしています。)

提出レポートについての具体的指示

<親レポートとして出す人>
演習問題の中で赤で書かれたもの(できるだけ網羅的に)
+実験(結果と考察を中心に) 考察課題 (2)+(5)+(7) +α

<子レポートとして出す人>
実験(結果の簡単なまとめ)+ 考察課題 2つを選んで提出

2010年8月29日日曜日

中央大学理工学部 2010年度冬学期科目 「電気機器」(01/13改訂)

「電気機器」

冬学期 1時限目 (09:00-10:30)

[1] 履修条件

高校および大学の理系の教養課程で物理学の基礎としての力学(剛体の力学を含む)および電磁気学を習得していること

複素インピーダンスを用いた交流回路計算法を含む基礎的な電気回路理論を習得していること

複素数、三角関数、簡単な定係数線形微分方程式やラブラス変換を用いた簡単な計算ができる数学的基礎を有すること

インターネットを通じた定期的情報取得が可能な環境とPCリテラシィを有していること


[2] 授業概要

電力システムの発変電の基本、電気自動車、鉄道車両や工作機械、ロボットなどの運動制御の基礎となる電気-機械エネルギー変換の基本的な仕組みと理論を学ぶ。

また、電気機械の理解を通じて、複雑な物理現象の本質を簡易に扱う「電気技術者の思考テクニックとしての等価回路に基づく考え方を修得する。


[3] 授業計画


1) はじめに 2010/09/23

講義/学習の進め方

電気-機械エネルギー変換、交流と直流、多相交流

電気-機械エネルギー変換技術の社会的役割とその重要性

電気機器学の学問としての位置づけ

電気機械の種類、静止器と回転機、エレクトロニクスとパワー


09/23の講義で用いたスライドの控え(暗号化ファイル 約8MB)

09/30に提出を求める第1回小レポート課題


上記のファイルのダウンロードが大学側のセキュリティ設定でできないという連絡をいただきました。

個人のネット環境からのアクセスでは問題ないと思いますが、当座の応急措置として、レポート課題の内容をいかにテキストの形でお示しします。ファイルのダウンロードがうまくできなかった方は下記のテキストA4の紙にカットアンドペーストして適当に整形して、次週にご提出ください。


---09/30に提出を求める第1回小レポート課題(テキスト版)---

2010/09/30 第二回目講義開始時に提出用のレポート課題


学生証番号:               氏 名:                   

[問1] 電気機器の特徴がよく生かされている身の回りの製品を3つあげ、その中で電気機器の特長が具体的にどのように発揮されているか説明してください。

<解答欄:適当なスペースを空けてください!>


[問2] この講義への期待、要望事項があればお書きください。

<解答欄:適当なスペースを空けてください!>


次回09/30の講義開始時にご提出ください。

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==>いずれにしても大学側のセキュリティ設定は古関の立場ではどうしようもないので、代替サーバの使用を試してみるしかありません。こちらでダウンロードできるかどうか試してみてください。


9/23の講義スライド(暗号化ファイル Ubuntuのサーバのリンク)

9/30に提出を求める課題(Ubuntuのサーバのリンク)


多分こちらは問題が少ないと思うのですが、もしこちらでもうまくいかなければ、再度古関宛にFBをかけてみてください。


2) 交流における電気エネルギー変換・電気機械エネルギー変換入門 2010/09/30

古典力学と電磁気の復習

10/07に提出を求める第2回小レポート課題(Ubuntuのサーバのリンク 改訂済)


単相、三相といわれてもわからないというコメントを書いた人がいます。三相交流について10/7に基礎的な解説をいたしました。


教科書が品切れで手に入らない

==> 確かにアマゾンでも中古しか置いていないということがわかりますので、在庫が少ないということですね。


ネットなどでも最も評判の良さそうな


藤田宏著 電気機器 (森北出版)


も推奨参考書として推薦します。(入手できるもので基本的に自分の気に入った参考書を用いるということでいいと思います。)


また、松井先生の本も良さそうです。


このような基礎科目は多くの本が出されていますので、自分の肌に合った本を探してじっくりと読んでみることが大事だと思います。


3) 2010/10/07

三相交流の基本 回転磁界の数学的表現方法、力とトルク、その物理的意味

思考の手抜きの技術としての電気回路 フェーザ表示



10/14に提出を求める第3回小レポート課題(Ubuntuのサーバのリンク)

(10/7差し替えました!)


4)  変圧器 (電気材料、理想変圧器、実在の変圧器の等価回路表現) 2010/10/14


5) 2010/10/21

変圧器の等価回路と基本的測定法 

10/28に提出を求める第4回小レポート課題(Ubuntuサーバのリンク)

<==10/21の講義の復習として、ご活用ください。提出を1週間ずらしました。

   必要に応じ参考書の記述を参照してまとめるといいと思います。


6) 2010/10/28

変圧器のまとめ:パーセントインピーダンス 三相結線法など

誘導機I

誘導機の原理と特長


#)  2010/11/04 講 義 な し


交流回転機理論を理解するために不可欠な三相巻線と進行磁界の関係を理解するため、この記載を丁寧にご覧ください。 そして

11/11に提出を求める第5回レポート課題をここでご入手ください。(Ubuntuサーバへのリンク)

問1の用語については参考書の該当ページを参照しながら、理解しまとめてください。

問2は電気回路のノートや教科書を参照しつつ復習としてやってください。


[参考情報] 誘導機の定常特性は変圧器に似た単相等価回路を用いて議論され、特性測定法などもそのモデルに基づいて決められてますが、その等価回路自身の導出の理論展開は必ずしも簡単ではありません。講義ですべて説明するには分量が多すぎることもあり、講義の中では説明を省略せざるを得ません。その詳細な導出過程を学ぶにはこの記述を参照していただきたいと思います。この資料では、5.3.61式までにおいて、三相交流により進行波=回転磁界が形成されるという基本から単相回路回路の導出を説明しています。 

7) 2010/11/11 誘導機 II

誘導機の構成、変圧器と誘導電動機

誘導電動機の原理と特性表現法(=T型、π型等価回路)、

等価回路計算のための準備(鳳-テブナンの定理の使い方)


11/18に提出を求める第6回レポート課題をここでご入手ください。(Ubuntuサーバへのリンク)


8) 2010/11/18 

誘導機 III モデル同定のための測定法
等価回路の導出と特性計算、誘導機の種類とエネルギーの流れ、
誘導機の始動法


11/25に提出を求める第7回レポート課題をここでご入手ください。(Ubuntuサーバへのリンク)


9) 2010/11/25

誘導機補足: 誘導機の試験法、 空間高潮波とゲルゲス現象などの諸注意、単相誘導機(小型誘導機)

直流機概説: 直流電動機と発電機


12/02に提出を求める第8回レポート課題をここでご入手ください。(Ubuntuサーバへのリンク)

夏学期の講義、「パワーエレクトロニクス」ご担当の佐藤先生(千葉大学教授)とお話し合いをして、パワーエレクトロに関する説明を、その基礎的部分からほぼすべて佐藤先生にお任せることとしました。その結果、古関の講義本体部分では「鉄と銅」の機械に関する話に限定して扱うこといたします。このことに基づき、以下のとおりシラバスの改訂をいたします。

10) 同期機 I 2010/12/02

直流機と同期機入門: 同期機の特殊形としての(他励)直流機

エネルギー保存則とモータ定数

運動制御のアクチュエータとしてのモータの特性とその基礎モデルとしての電機子の回路方程式


12/09に提出を求める第9回レポート課題をここでご入手ください。(Ubuntuサーバへのリンク)
なお、12/02に第8回レポートを出しそこなった人は、12/09の講義開始時に提出機会を与えますので遅刻をしないようにしてください。


11) 同期機II :  2010/12/09

三相巻線と同期発電機の原理
構造と分類, 同期機の機能

12/16に提出を求める第10回レポート課題をここでご入手ください。(Ubuntuサーバへのリンク)

<補足説明>
ここで提出を求めた[2]の後半部分そして、同期機の機能上の3つの分類を示し、各々における有効電力や無効電力の関係を簡単に説明してください。について、何を書いて良いかわからないとの質問がありました。期待したのは、予習的な意味を含めて、「同期機の界磁電流の強さを操作することで、同期機が負荷電流の力率に影響を及ぼすことができるため、無効電流を供給/吸収する能力を持つ一方、有効電力は実際の物理的エネルギーの授受に関係するため軸を介した機械エネルギーの授受と直接つながりがある」というような説明でした。その意味は残りの同期機に関する講義の中でご理解いただけると思っています。

12 ) 同期機 III 2010/12/16

期末テストに関するアナウンスと試験準備に関する助言

電機子反作用と特性のモデリング

負荷電流の位相と電機子反作用による増磁/減磁作用


12/23に提出を求める第11回レポート課題をここでご入手ください。(Ubuntuサーバへのリンク)


13) 2010/12/23 授業アンケート+同期機 IV 

期末テストに関するアナウンスと試験準備に関する助言

円筒機特性のモデリング


01/13に提出を求める第12回レポート課題をここでご入手ください。(Ubuntuサーバへのリンク)

皆さん良いお年を!

14) 2011/01/13 同期機 V: 同期電動機 (最終講義日)

突極機特性のモデリング

同期発電機の基本特性の測定法

発電機の並行運転と電力系統

トルクの発生原理、同期電動機の種類とその特長

同期調相機と力率調整

今後の学習のために


[4] 評価方法

(インターネット経由で講義後毎週出題する)小レポートの講義開始時の毎週の提出(40%)と期末テスト(60%)

==>タイムリーに出し損ねたレポートは最終講義日にまとめて提出してください。

(既提出でも、不十分であった箇所を補いたい場合にはこの日に併せて持ってきてください。)


[5] テキスト 参考文献など


---教科書指定---

「エレクトリックマシーン & パワーエレクトロニクス」

エレクトリックマシーン&パワーエレクトロニクス編集委員会 編/森北出版(定価 2800円)

<== 2010年改訂の第二版が市場に出ているようです!

指定教科書はなく、ご自分でよいと感じる基礎的な参考書を選択し、仲間にも薦められるものがあれば、是非このブログのコメントとしてご紹介ください。


といっても、何も指定されなければ勉強できない、という方には、


藤田:「電気機器」 森北出版


も、推奨書として推薦します。


---推薦参考書----


<入門書として初学者に読みやすいもの>

森北出版 藤田「電気機器」

森北出版 松井「電気機器 (基礎からの電気・電子工学)」

電気学会 多田隈他:「電気機器学基礎論」

 <==どれでも好きなものを選べばいいと思います。


<一般的なもの>

電気学会 「電気機械工学」「電動機制御工学」


<専門性の高いもの>

本ブログでも詳しく紹介した電磁気と制御の応用を統一的に解説した優れた参考書

(必ずしも電気機器学の伝統的な構成にそって記述されているものではありません。)

坂本哲三 著 「電気機器の電気力学と制御」 森北出版


[6] 授業外の学習活動 特に無し


[7] そのほかの特記事項 特に無し


[8] 参考URL

古関のブログ:講義に関する情報、補足資料やレポート課題をここから御入手願います。

http://www.takafumikoseki.blogspot.com/


[9] 参考資料

上記のリンクから適宜入手してください。


[10] 履修者の皆様への備考

本ページは演習の出題なども含め、適宜更新されますので注意深く頻繁にご覧ください!