2011年5月9日月曜日

電気電子工学科 学部3年生「電気機器学基礎」 (2011/07/24改訂)

「電気機器学基礎」


制御工学第一の予備的アナウンス訂正
前回講義の際に申し上げた1限の「制御工学第一」古関担当分の講義に関するアナウンスを訂正します。

7/18: 海の日 のため講義なし
7/25:速修 状態空間法入門
ということで、古関による制御工学第一の講義は7/25講義終了日1回のみとなります!


電気機器学基礎の講義は、月曜日の 10:15-11:45@245号教室で行います。本年度は、東日本大震災の影響に伴い、学務日程が変更となっているため5/9(月)開講です。

昨年度効果的であった講義のやり方を踏襲し、出席調査がわりの簡単なレポート課題を出題します。毎週このブログを良く見てください。

----本学期の講義予定----
回数 日 曜日 テーマ 内容

1) 2011/05/09 月 はじめに
電気-機械エネルギー変換、電気機器の種類と歴史、エレクトロニクスとパワー、電気機械エネルギー変換技術の社会的役割とその重要性、電気機器学の学問としての位置づけ

---第1回目のレポート課題(5/14提出)---
電気エネルギー機械変換がわれわれの生活や産業界の世界で果たしている役割を述べよ。他の動力発生方法と比較して、電気機械による動力発生の優れている点、劣っている点は何かを考えそのことと関係付けて論じてみよ。今回の震災後の停電の経験を通じた考察を述べても良い。(A4レポート用紙半ページ程度で短く回答してください。レポートの最初に、学生証番号、氏名と提出日を明記してください。)

  ★講義レポートといえども「読み物として完結」している必要があります。したがって、
(1) 学生証番号/氏名
(2) 表題(講義レポートの場合には問題文の再掲でも良い)
(3) 内容(事実と意見コメントなどは明確に分けて書くのが良い)
(4) (必要に応じ)参考文献リスト、参考資料の出典
などの基本的事項が、たとえ短い報告書であっても形式的に明確に示すようにしてください。

サーバメインテナンス作業のためページの更新が遅くなりましたが、講義で示したスライドはこちらでご入手ください。(講義でアナウンスしたPWつきです。)
2) 2011/05/14 土 (月曜扱いの振替日)
電気機械の種類と分類、電気機械エネルギー変換の物理的基礎、思考の上手な手抜き:磁気回路法によるモデリング


三相巻線と回転磁界の関係の解説
古関が執筆した誘導電動機に関する基礎的な解説文オーム社のハンドブックの元原稿)

第2回演習問題(5/23講義時に提出)
本日の講義の中では二電力法の説明までで、十分な復習にはなりませんでしたが、単相変圧器の等価回路を導く経験をするという意味で、この演習問題を解いてみてください。

#) 2011/05/16 月  休講

3) 2011/05/23 月
直流機
直流電動機と発電機、同期機の特殊形としての直お流機
本日板書の不備があったことをお詫びします。その際十分ノートが取れなった方への補足です。

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直流機の欠点:
ブラシ・整流子があること 
(1) 整流子の構造は複雑 ---値段が高い、速度超過など機械的な擾乱に弱い
(2) 整流子、ブラシはまもう部品 --- 定期的な点検・保守作業が必要
(3) 整流子のために、直接トルク発生に必要な部分以外の体積/重量が必要 --- 出力密度が交流機と比較して小さくなる
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第3回演習問題(5/30講義時に提出)


4) 2011/05/30 月 直流機の結線の種類と特性の比較 


第4回演習問題(06/06講義時に提出)

講義の後で、教科書p98 図5.1の発電機と電動機の注は逆ではないかとのご指摘をいただきました。感謝します。
この本はまだ出版されたばかりで、随所に細かな誤りのチェックが潜んでいる可能性もありますので、ちょっとでも疑問に思ったら遠慮なくご質問、ご指摘をいただければありがたく存じます。引き続きよろしくお願いします。

5) 2011/06/06 月 
直流機の特性のまとめ+ 誘導電動機I
複巻電動機・発電機 速度制御と弱め界磁 直流機の過渡現象の制御モデル
三相対称交流と回転磁界 誘導機の単相等価回路 


第5回演習問題(06/13講義時に提出)
第5回目の演習問題の提出日を6/13に延期しました。

6) 2011/06/11 土(補講日)誘導電動機II
変圧器と誘導電動機
誘導電動機の原理と等価回路(=T型、π型等価回路)


7) 2011/06/13 月  誘導電動機III
等価 回路に基づく特性計算 テブナンの定理とすべり--トルク特性



6/11 出題予定であった第6回目演習問題は演習期間を1週間として、6/13にまとめて出題します。
==> お詫び この作業も遅れてしまいまいたので、第6回目のレポート提出期限を 6/27とし4題まとめて出題させていただきます。(6/17)

第6回演習問題(06/27講義時に提出)
(分量が2回分りますので、ぎりぎりに見て破綻しないようにご注意ください!)

8) 2011/06/18 土(補講日)誘導機IV
モデル同定のための測定法
誘導機の種類とエネルギーの流れ、円線図を用いた特性の表現
誘導機の始動法と制御

9) 2011/06/20 月 同期機I
(誘導機補遺:空間高潮波とゲルゲス現象などの諸注意、単相誘導機(小型誘導機)) 
三相巻線と同期発電機の原理

10) 2011/06/27 月
同期機II:構造と分類, 同期機の機能, 電機子反作用


第7回演習問題(07/11講義時に提出)
(分量が2回分りますので、ぎりぎりに見て破綻しないようにご注意ください!)

#) 2011/07/04 月  休 講

11) 2011/07/11 月
同期機 III  特性のモデリング
測定法、 発電機と力系統 トルクの発生原理


第8回演習問題(07/16講義時に提出)


12) 2011/07/16 土 (月曜扱いの振替日) 同期機IV

同期電動機の種類とその特長、同期電動機: V特性と同期調相機
第9回演習問題(07/25講義時に提出)
上記のリンクが、サーバメインテナンスのため7/24にアクセス不能になっているというご指摘がありましたので、下記に予備のリンクを追加します。

第9回演習問題(<=上と同じファイルです 予備リンク 07/25講義時に提出)
同期電動機およびパワーエレクトロニクスに関する補足資料はこちらから

##) 2011/07/18 月 海の日


13) 2009/07/25 月  パワーエレクトロニクス入門 
パワー素子、信号処理とパワーのエレクトロニクスの相違、DC/DC, AC/DC, AC/AC, DC/AC変換, 自己消弧能力を持たない素子と転流回路, 高調波問題と解析法, 
自己消弧能力を持つ素子とPWM, ACモータのインバータによる可変速駆動, サーボモータ
+電気駆動制御と座標変換
制 御 同期機の原理と直流機の関係
エネルギー流れの理解、過渡現象の理解、
制御と電気機器の一般理論?


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14) 2009/08/01 or 08? 月 期末テスト自分で書いたA4の紙1枚持ち込み可能

--- 本年度教科書指定---
☆☆☆☆☆仁田旦三・古関隆章:
 新・電気システム工学 電気機器学基礎 数理工学社 ISBN-978-4-901683-76-0 
(すでに生協書籍部に入荷済との連絡をいただいております。)
演習問題の解答は追ってweb上に公開予定です。

---推薦参考書----
<入門書として初学者に読みやすいもの>
☆☆☆☆「エレクトリックマシーン & パワーエレクトロニクス」
エレクトリックマシーン&パワーエレクトロニクス編集委員会 編/森北出版(定価 2800円)

電気学会 多田隈他:「電気機器学基礎論」

☆☆☆☆藤田:「電気機器」 森北出版
(amazonでは5つ星がついています!)

<一般的なもの>
☆☆☆:(株)日立製作所総合教育センタ技術研修所編
「小形モータの技術」 オーム社
メーカのエンジニア養成を目的に書かれていますのでわかりやすく実用的です。電気自動車や有限要素法による特性計算の話題までカバーしますので、基礎的な知識を広く身につける意味でお薦めです!

電気学会 「電気機械工学」「電動機制御工学」

仁田他: 「大学課程 電気機器(1)」 オーム社
(これは昨年まで準教科書として用いていた書籍です。現在、名誉教授の仁田丹三先生が、数理工学社から出版予定の教科書を執筆準備されています。)


<専門性の高いもの>
本ブログでも詳しく紹介した電磁気と制御の応用を統一的に解説した優れた参考書
(必ずしも電気機器学の伝統的な構成にそって記述されているものではありません。)
☆☆☆:坂本哲三 著 「電気機器の電気力学と制御」 森北出版

英語で基礎的なことが良く書かれている本(これは古関が大学院生の時に輪講のために購入したものですが、現在では入手が困難になっているようです。)
☆☆☆☆:
Fitzgerald/Kingsley/Umans: "Electric Machinery" International Student Edition, MacGrawHill
電気電子工学科 学部3年生「電気機器学基礎」 (2010/06/23改訂)
電気機器学基礎の講義は、月曜日の 10:15-11:45@245号教室で行います。本年度は4/5開講です。

2011年5月2日月曜日

総合科目人間環境一般「人間社会と交通システム」 (2011/05/02 初稿)

5/2の講義、


リニアモータ、磁気浮上を用いた交通システム
--開発の歴史と将来展望--


連休の合間を縫ってのご出席ありがとうございました。


古関出題のレポート課題は以下のとおりです。

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本講義で紹介した、電気/磁気的な手段によって、非接触で車両を支持、駆動する方法の
現存する方式の分類
  必要な技術要素
  長所と問題点
についてまとめ、それらの技術的背景に基づき、
今後の公共交通の中で、磁気浮上技術が今後、必要か、不必要かという自分の立場を明示し、その理由を具体的にまとめよ。
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注意: ファクト と 自分の意見 を明確に意識して書く: 
         学びて思わざれば....


5/2のスライドの控えはここからご入手ください。(約2.7MB, 講義で示したPWつきです。)