2011年6月6日月曜日

環境電気工学(2011/06/06 3限) 古関担当分のスライドの控え

2011/06/06(月曜日)3限の古関担当分「環境電気工学:環境と交通システム(鉄道)」の配布資料(スライド縮小版:講義中にお示ししたPWつき)をここからご入手ください。

2011年5月9日月曜日

電気電子工学科 学部3年生「電気機器学基礎」 (2011/07/24改訂)

「電気機器学基礎」


制御工学第一の予備的アナウンス訂正
前回講義の際に申し上げた1限の「制御工学第一」古関担当分の講義に関するアナウンスを訂正します。

7/18: 海の日 のため講義なし
7/25:速修 状態空間法入門
ということで、古関による制御工学第一の講義は7/25講義終了日1回のみとなります!


電気機器学基礎の講義は、月曜日の 10:15-11:45@245号教室で行います。本年度は、東日本大震災の影響に伴い、学務日程が変更となっているため5/9(月)開講です。

昨年度効果的であった講義のやり方を踏襲し、出席調査がわりの簡単なレポート課題を出題します。毎週このブログを良く見てください。

----本学期の講義予定----
回数 日 曜日 テーマ 内容

1) 2011/05/09 月 はじめに
電気-機械エネルギー変換、電気機器の種類と歴史、エレクトロニクスとパワー、電気機械エネルギー変換技術の社会的役割とその重要性、電気機器学の学問としての位置づけ

---第1回目のレポート課題(5/14提出)---
電気エネルギー機械変換がわれわれの生活や産業界の世界で果たしている役割を述べよ。他の動力発生方法と比較して、電気機械による動力発生の優れている点、劣っている点は何かを考えそのことと関係付けて論じてみよ。今回の震災後の停電の経験を通じた考察を述べても良い。(A4レポート用紙半ページ程度で短く回答してください。レポートの最初に、学生証番号、氏名と提出日を明記してください。)

  ★講義レポートといえども「読み物として完結」している必要があります。したがって、
(1) 学生証番号/氏名
(2) 表題(講義レポートの場合には問題文の再掲でも良い)
(3) 内容(事実と意見コメントなどは明確に分けて書くのが良い)
(4) (必要に応じ)参考文献リスト、参考資料の出典
などの基本的事項が、たとえ短い報告書であっても形式的に明確に示すようにしてください。

サーバメインテナンス作業のためページの更新が遅くなりましたが、講義で示したスライドはこちらでご入手ください。(講義でアナウンスしたPWつきです。)
2) 2011/05/14 土 (月曜扱いの振替日)
電気機械の種類と分類、電気機械エネルギー変換の物理的基礎、思考の上手な手抜き:磁気回路法によるモデリング


三相巻線と回転磁界の関係の解説
古関が執筆した誘導電動機に関する基礎的な解説文オーム社のハンドブックの元原稿)

第2回演習問題(5/23講義時に提出)
本日の講義の中では二電力法の説明までで、十分な復習にはなりませんでしたが、単相変圧器の等価回路を導く経験をするという意味で、この演習問題を解いてみてください。

#) 2011/05/16 月  休講

3) 2011/05/23 月
直流機
直流電動機と発電機、同期機の特殊形としての直お流機
本日板書の不備があったことをお詫びします。その際十分ノートが取れなった方への補足です。

----------------------------------
直流機の欠点:
ブラシ・整流子があること 
(1) 整流子の構造は複雑 ---値段が高い、速度超過など機械的な擾乱に弱い
(2) 整流子、ブラシはまもう部品 --- 定期的な点検・保守作業が必要
(3) 整流子のために、直接トルク発生に必要な部分以外の体積/重量が必要 --- 出力密度が交流機と比較して小さくなる
----------------------------------



第3回演習問題(5/30講義時に提出)


4) 2011/05/30 月 直流機の結線の種類と特性の比較 


第4回演習問題(06/06講義時に提出)

講義の後で、教科書p98 図5.1の発電機と電動機の注は逆ではないかとのご指摘をいただきました。感謝します。
この本はまだ出版されたばかりで、随所に細かな誤りのチェックが潜んでいる可能性もありますので、ちょっとでも疑問に思ったら遠慮なくご質問、ご指摘をいただければありがたく存じます。引き続きよろしくお願いします。

5) 2011/06/06 月 
直流機の特性のまとめ+ 誘導電動機I
複巻電動機・発電機 速度制御と弱め界磁 直流機の過渡現象の制御モデル
三相対称交流と回転磁界 誘導機の単相等価回路 


第5回演習問題(06/13講義時に提出)
第5回目の演習問題の提出日を6/13に延期しました。

6) 2011/06/11 土(補講日)誘導電動機II
変圧器と誘導電動機
誘導電動機の原理と等価回路(=T型、π型等価回路)


7) 2011/06/13 月  誘導電動機III
等価 回路に基づく特性計算 テブナンの定理とすべり--トルク特性



6/11 出題予定であった第6回目演習問題は演習期間を1週間として、6/13にまとめて出題します。
==> お詫び この作業も遅れてしまいまいたので、第6回目のレポート提出期限を 6/27とし4題まとめて出題させていただきます。(6/17)

第6回演習問題(06/27講義時に提出)
(分量が2回分りますので、ぎりぎりに見て破綻しないようにご注意ください!)

8) 2011/06/18 土(補講日)誘導機IV
モデル同定のための測定法
誘導機の種類とエネルギーの流れ、円線図を用いた特性の表現
誘導機の始動法と制御

9) 2011/06/20 月 同期機I
(誘導機補遺:空間高潮波とゲルゲス現象などの諸注意、単相誘導機(小型誘導機)) 
三相巻線と同期発電機の原理

10) 2011/06/27 月
同期機II:構造と分類, 同期機の機能, 電機子反作用


第7回演習問題(07/11講義時に提出)
(分量が2回分りますので、ぎりぎりに見て破綻しないようにご注意ください!)

#) 2011/07/04 月  休 講

11) 2011/07/11 月
同期機 III  特性のモデリング
測定法、 発電機と力系統 トルクの発生原理


第8回演習問題(07/16講義時に提出)


12) 2011/07/16 土 (月曜扱いの振替日) 同期機IV

同期電動機の種類とその特長、同期電動機: V特性と同期調相機
第9回演習問題(07/25講義時に提出)
上記のリンクが、サーバメインテナンスのため7/24にアクセス不能になっているというご指摘がありましたので、下記に予備のリンクを追加します。

第9回演習問題(<=上と同じファイルです 予備リンク 07/25講義時に提出)
同期電動機およびパワーエレクトロニクスに関する補足資料はこちらから

##) 2011/07/18 月 海の日


13) 2009/07/25 月  パワーエレクトロニクス入門 
パワー素子、信号処理とパワーのエレクトロニクスの相違、DC/DC, AC/DC, AC/AC, DC/AC変換, 自己消弧能力を持たない素子と転流回路, 高調波問題と解析法, 
自己消弧能力を持つ素子とPWM, ACモータのインバータによる可変速駆動, サーボモータ
+電気駆動制御と座標変換
制 御 同期機の原理と直流機の関係
エネルギー流れの理解、過渡現象の理解、
制御と電気機器の一般理論?


------------------------------------
14) 2009/08/01 or 08? 月 期末テスト自分で書いたA4の紙1枚持ち込み可能

--- 本年度教科書指定---
☆☆☆☆☆仁田旦三・古関隆章:
 新・電気システム工学 電気機器学基礎 数理工学社 ISBN-978-4-901683-76-0 
(すでに生協書籍部に入荷済との連絡をいただいております。)
演習問題の解答は追ってweb上に公開予定です。

---推薦参考書----
<入門書として初学者に読みやすいもの>
☆☆☆☆「エレクトリックマシーン & パワーエレクトロニクス」
エレクトリックマシーン&パワーエレクトロニクス編集委員会 編/森北出版(定価 2800円)

電気学会 多田隈他:「電気機器学基礎論」

☆☆☆☆藤田:「電気機器」 森北出版
(amazonでは5つ星がついています!)

<一般的なもの>
☆☆☆:(株)日立製作所総合教育センタ技術研修所編
「小形モータの技術」 オーム社
メーカのエンジニア養成を目的に書かれていますのでわかりやすく実用的です。電気自動車や有限要素法による特性計算の話題までカバーしますので、基礎的な知識を広く身につける意味でお薦めです!

電気学会 「電気機械工学」「電動機制御工学」

仁田他: 「大学課程 電気機器(1)」 オーム社
(これは昨年まで準教科書として用いていた書籍です。現在、名誉教授の仁田丹三先生が、数理工学社から出版予定の教科書を執筆準備されています。)


<専門性の高いもの>
本ブログでも詳しく紹介した電磁気と制御の応用を統一的に解説した優れた参考書
(必ずしも電気機器学の伝統的な構成にそって記述されているものではありません。)
☆☆☆:坂本哲三 著 「電気機器の電気力学と制御」 森北出版

英語で基礎的なことが良く書かれている本(これは古関が大学院生の時に輪講のために購入したものですが、現在では入手が困難になっているようです。)
☆☆☆☆:
Fitzgerald/Kingsley/Umans: "Electric Machinery" International Student Edition, MacGrawHill
電気電子工学科 学部3年生「電気機器学基礎」 (2010/06/23改訂)
電気機器学基礎の講義は、月曜日の 10:15-11:45@245号教室で行います。本年度は4/5開講です。

2011年5月2日月曜日

総合科目人間環境一般「人間社会と交通システム」 (2011/05/02 初稿)

5/2の講義、


リニアモータ、磁気浮上を用いた交通システム
--開発の歴史と将来展望--


連休の合間を縫ってのご出席ありがとうございました。


古関出題のレポート課題は以下のとおりです。

----------------

本講義で紹介した、電気/磁気的な手段によって、非接触で車両を支持、駆動する方法の
現存する方式の分類
  必要な技術要素
  長所と問題点
についてまとめ、それらの技術的背景に基づき、
今後の公共交通の中で、磁気浮上技術が今後、必要か、不必要かという自分の立場を明示し、その理由を具体的にまとめよ。
---------------
注意: ファクト と 自分の意見 を明確に意識して書く: 
         学びて思わざれば....


5/2のスライドの控えはここからご入手ください。(約2.7MB, 講義で示したPWつきです。)

2011年3月31日木曜日

総合科目人間環境一般「足からロケットまで---走る/飛ぶ/探る科学入門 (2011/07/07 改訂)

総合科目人間環境一般「足からロケットまで
---走る/飛ぶ/探る科学入門」

平成23年04月11日 
取りまとめ:工学部電気電子工学科 准教授  古関隆章 
(URL http://www.koseki.t.u-tokyo.ac.jp, 
e-mail: takafumikoseki AT ieee.org) 
Skype: takafumikoseki 
場所: 駒場キャンパス 533教室 金曜日5限(16:20-17:50)
科目コード 11399

標記講義を、駒場キャンパスにて開講します。ものを動かすことに興味のある人は、目指す専門分野を問わず広くご参加くださりますよう願っております。大学の 講義では細かく見ればわからないところがたくさん出てきますが、それはむしろ当たり前のことです。わからないことがあったことを、いちいち気にする必要は ありません。大切と思われることを、必要に応じて自分で調べ、あるいは教員に積極的に質問し、わからぬことをわからぬままに放置せぬ努力を忘れねば大丈夫 です。
人や物を効率良く運ぶことが、文明社会の成立に欠かせず、移動手段を提供する技術が、我々の生活の基本を支え、そして生活を楽し く豊かにするために大切です。実際、日常的な生活の中で、自動車や鉄道などの身近な交通は不可欠なものとなっていることを実感しているでしょう。人々は太 古の昔から、速くて、快適で、便利な移動手段を求めてきました。近年は、これに加えて、安全性への意識も高まっており、環境への負担の少ない交通、高齢社 会への移行に伴い「交通弱者でも移動の自由が奪われない」バリアフリーに対応した交通など、移動手段の「質」に対する要求もさらに高いものとなっていま す。このような様々な要求に応える「運ぶ」営みのために、電気や情報の技術が貢献できることは多く、交通における電気・電子・情報技術の役割はますます大 きくなっています。本講義では、このような視点から、電気エネルギーおよび情報通信や計算機技術を積極的に用いて人や物を「うまく」運ぶ方法論を
--電気自動車、ハイブリッド自動車
--リニアモータ・磁気浮上超高速鉄道
--電気鉄道など軌道系の交通システム
--宇宙環境におけるロボットの移動技術
--エネルギー問題から見た交通と、グローバル環境への影響
を例に、オムニバス形式で2-3時間程度ずつ解説をし、高校や教養学部で習う物理や数学の延長上にどのようにこれらの技術が構築されているかをできるだけわかりやすく具体的に解説するとともに、最新の研究動向を紹介します。
(この研究に興味を持つ受講者には希望により研究室の見学なども可能です。熱心な文系の学生も歓迎するが、基本的には高校の理系科目選択者程度の物理、数学の知識を前提とした講義内容とします。)

古関隆章(こせきたかふみ 准教授 工学部)以外の講師陣:
大崎博之(おおさきひろゆき 教授 工学部)
堀洋一(ほりよういち 教授 工学部)
藤本博志(ふじもとひろし 准教授 工学部)
居村 岳広 (助教 工学部)
+JAXA 宇宙科学研究所 および東日本旅客鉄道株式会社からのゲスト講師 計4名

---H23年度の講義スケジュール---
(01) 4/8 古関: 講義全般の紹介と成績評価についての事務的連絡, エネルギー変換と電気駆動
     講義時の投影資料の控えはこちらからご入手ください(PW付)
       電気電子工学科の体験形ゼミ・関係講義についての重要情報(積極的に見てください!)
(02) 4/15 古関: 電気車両駆動技術史;電気鉄道と電気自動車の類似点と相違
 講義時投影資料の控えはこちらからご入手ください(PW付)
(03) 4/22 久保田: 宇宙と電気技術者, 宇宙研の紹介, 月惑星探査,探査ロボット
  講義時投影資料の控えはこちらからご入手ください。(PW付) 
(##) 5/6 休講
(04) 5/13 大崎: 超電導技術と輸送の科学
(05) 5/20 居村: ワイヤレス電力伝送の概説
(06) 5/27: 講義なし 本郷電気系(@五月祭?)見学?---五月祭の実行可否も含め現在は流動的
(07) 6/3 林屋(古関): 電気鉄道の環境性とそれを支える電力供給技術 I
林屋先生の講義ノート(6/5改訂版)はこちらから御入手ください。


(08) 6/10 古関: 二関節筋を用いた脚の運動制御
講義時投影資料の控えはこちらからご入手ください。(PW付)


6/3の講義出席についての個人的メッセージを送られた方、拝承です。


(09) 6/17 堀: リチウムイオン電池一辺倒でいいのか?電気自動車の「もう一つの未来」
堀先生の講義参考資料はこちらからご入手ください。(PW付)


(10) 6/24 藤本: 電気自動車の運動制御 
(11) 7/1 林屋 (古関): 電気鉄道の環境性とそれを支える電力供給技術 II 
==> こちらは、新幹線復旧に関わるニュース性の強い内容を含む講義であったため、概要に関する情報の公開を控えさせていただきます。

(12) 7/8 橋本: 宇宙探査機は電気で動く

橋本先生の講義の事前配布資料はこちらからご入手ください。(PW付)


(13) 7/15 坂井: 宇宙に挑む制御の技術

講義資料で電子ファイル配布があるものは、このページからDL可能なようにします。ファイルにはPWをつけアクセス制限をかけることがあります。


----------------------
重要:

本講義の成績評価の主たる部分は以下のレポートの評価結果に基づき行います。
(6月くらいに、提出期限を含むより具体的な指示を追加予定です。)
レポートを、以下の要領でe-mailで提出してください。成績評価は、レポート採点結果と講義への出席回数を総合し、厳正に行います。


[1] 締め切り

2年生の履修者: 2011/08/02 (Tue) 12:00 JST 
(高専編入生を含む)

1年生の履修者: 2011/08/05 (Fri) 20:00 JST 

[2] 提出先 pdfのe-mailの添付ファイルとして takafumikoseki AT infoseek.jp あてに 

(古関から受け取り確認のメールを返しますので、その確認の連絡が2-3日以内に来ない場合には古関まで(別アドレス: takafumikoseki AT ieee.org)確認のご連絡をお願いします。)

[3]提出に関する技術的注意と参考情報

着実かつ迅速な採点作業のための重要な技術的お願い:
 e-mailの Subject: 欄を以下の形式で書いてください。
  Ashirocket_Report_to_採点希望教員名: 学生証番号 提出者氏名
(例) Ashirocket_Report_to_KOSEKI: 240557d学生太郎 

同様に、レポート本文の添付ファイル名を

    学生証番号_提出者氏名.pdf
(例) 240557d_GakuseiTaro.pdf
としてください。


ワープロなどは任意ですが、 フリーのopenoffice.orgを用いれば、数式を用いた文書もpdf化も含めすべて簡単に処理できます。(ちなみにこのページや教材の作成は、 OSすらWindows環境ではなく、Ubuntu上のソフトですべてを行っています。)
google docs、zohoなどを用いても図入りの文書作成とpdf化は可能です。(ただし、数式作成機能はありません。)
また、任意の文書ソフトからの pdf化もフリーのツールで可能です。
大きいファイル(数百 kB以上?)をメールに添付することは避けてください。そのような場合には Dropsend  http://www.dropsend.com/ などをご利用ください。




[4] レポート課題
表紙に記載する項目
課題名:  (課題1. )  ○○○○
学生証番号: ○○○○    提出者氏名: ○○○○ とコメントを返すためのメールアドレス
関係講義テーマと採点希望教員: ○○○○ (末尾の参考資料から選択)
教員からのフィードバックを送るべきe-mailアドレス(夏休み期間でもアクセス可能なメールのアドレス)


-----------------------------------------
課題1: 講義課題に関係するキーワードを選び、自分の興味のあるテーマを1つ設定し、それに関して、単なる調査ではなく必ず自分の意見を入れて、 A4 レポート用紙で、6ページ以内で論じてください。



キーワードの例
超電導技術と輸送の科学


エネルギー変換と電気駆動
電気車両駆動技術史
電気鉄道と電気自動車の類似点と相違
電気鉄道の環境性
電気鉄道における電力供給技術 


宇宙と電気技術者
月惑星探査
電気で動く宇宙探査機
宇宙に挑む制御の技術
探査ロボット
二関節筋を用いた人の脚の運動とロボットの制御


電気自動車の未来
電気自動車とバッテリー技術
ワイヤレス電力伝送技術
電気自動車の運動制御 




(調査・参考した資料については、末尾に参考文献リストを記載し明示してください。参考文献の上手な挙げ方も評価対象になりえます。)


課題2: 本講義の良かったところ悪かったところを忌憚なく御指摘ください。特に、来年度以降の講義の改善に役立つような、積極的批判、ご意見を期待しております。


(講義時間帯、講義の進め方、教室、話題の選択、成績評価の方法など、気づいたことは何でも遠慮なく指摘してください。教員に対して厳しいことを書いたから、成績評価が悪くなることはまったくありません。遠慮なく有用な意見を述べてください。) 
==> ただし、匿名性を持たせるため、このブログページへのコメントの形でご記入いただいても結構です!

2011年3月4日金曜日

2011/03/10 JR西日本財団 「鉄道の安全利用促進による事故防止~公共交通のプレーヤとしての旅客と市民の行動の重要性~」 当日追加した資料と、議論についての補足(3/17更新)



3/10には多くの皆様に、まとまりのない拙い話を熱心に聞いていただきましてありがとうございました。
このページの更新が遅くなりましてすみません。すぐに作業をするつもりでしたが、翌日の地震のために大きく予定が狂ってしまいました。しかし、講演で申し上げた我々一人一人が責任を持った行動をとるということの重要性を、その後の東京でのさまざまな変化の中で実感してもおりますし、この国難の中で、皆が社会の秩序と日常の活動を維持しようとしている姿に、日本人としての誇りも感じております。

>>>がんばれ日本!<<<

3/10の講演当日にごらんをいただきましたものに近い配布予定資料を編集し、事務局の確もいただいてここに公開をいたします。当日資料の最後に記したとおり、暗号化してありますので、当日資料の記載に従ってごらんいただければありがたく存じます。


講演概要

鉄道の安全な運行のために、鉄道事業者、技術者および関係の行政は重要な役割を果たしています。一方で、沿線住民や旅客も、公共交通の中で主要なプレーヤだということを意識し責任ある行動を心がけること、そして、そのような心構えと具体的ふるまいを子供達にきちんと教えてあげることも、とても大切です。自分の身を守るという意味でも、他人に迷惑をかけぬという意味でも、個人の行動が安全で快適な公共交通の持続的発展には不可欠といえましょう。この講演では政府における検討会などでのこの数年にわたる関連の議論をご紹介します。

この場での意見交換が、安心な輸送を育てていくために私達が共に考えてゆく契機となれば幸いです。


2011年1月19日水曜日

RTRI 第7回 国際規格セミナー「LIM規格の概要と審議状況 (20分+5分)」2011/01/20 補足資料

ここで、配布したレジュメの控え(修正済)を掲載します。
それ以外のスライドのコピーなどは鉄道総研国際規格センター会員のページ(要PW)からご入手ください。

RTRI 第7回 国際規格セミナーLIM規格の概要と審議状況 」2011/01/20 補足資料

Railway applications - Electric traction - Electrical machines for rail and road vehicles
- Short primary type linear induction motors fed by power converters

>>1. はじめに

(1) 規格制定の動機と目的

(2) 国内での審議体制

(3) 世界市場: 参加各国の技術事情

(4) プロジェクトチーム・メンバー

(5) 重要な技術的議論

(6) プロジェクト会合と作業のスケジュール


>>2. 国内での準備作業と審議体制

鉄道総研を中心とした準備作業 2006,...

日立、三菱、東芝、東洋電機、東京都交通局、大阪市交通局、日本鉄道車両工業会、鉄道総研 +東京大学


>>3. IECへの日本提案 PNW9/1017/N

(1) IECにおける最初のリニア誘導モータ技術に関する国際規格化の試み

(2) PNW9/1017/NP 日本国内委員会からIEC/TC9に提出

(3) プロジェクトチーム エクスパート 韓国、中国、日本、カナダ、スイス、ドイツ、フランス (+ルーマニア、アメリカ)

(3) PT62520: ”Short primary type linear induction motors fed by power converters”, 2007年春に発足


>>4. 世界市場:Bombardierのシステム

 Vancouverのスカイトレインから発展、 / マレーシア、シンガポール、中国、韓国などに納入実績/ 世界的に市場展開している: カナダ(バンクーバ、+新線) マレーシア、シンガポール、韓国、中国 / 供給者側として日本と利害、認識が一致するところは多く基本的には協力的/ しかし、商習慣の違いあり、警戒感も強かった/ Bombardierは連続走行できる独自の試験線を持


>>5. 世界市場:日本のリニアメトロ: 1976年に開発を開始/ 1982年に330mの最初の試験線/ 1987-1988年、商用化を目指したプロトタイプ試験を1.85 kmの大阪南港での環状試験線で実施/ 大阪市交通局、東京都交通局、神戸市交通局、福岡市交通局、横浜市交通局などで商用運転の実績あり/ ミニ地下鉄として、日本の政令指定都市での地下鉄建設費の抑制に貢献


>>6. 世界市場:磁気浮上鉄道: イギリスのBirminghamシステム/ 日本のHSST/LINIMO/ 韓国のMaglev/ 日本オーチス 広島スカイレール


>>7. 世界市場:フランス

U-LIM EC: Franco-German project 1980年代 廃止/ INRETS: 現在も直径13mの回転形試験を持つ(公称:粘着試験装置?)/ビジネス展開の見込みは当面無いものの、個人的に有効な支援


>>8.世界市場:東南アジア/中国

中、韓は外国のシステムを導入:国内の技術規格制定の必要性

中国:一部日本のシステムを導入中 Bombardier社のシステムも導入

シンガポール、マレーシアにはBombardier社システム導入実績が既にある


>> 9. 世界市場: 韓国

韓国:かつては独自技術の開発もあった。Maglevの可能性もある。具体的にソウルの空港アクセスにBombardier社のシステムを導入する予定


>> 10. PT62520: プロジェクトチームメンバー

Project Leader : Mr Takafumi Koseki (JP)

Members : Mr. A. Cassat (CH)/ Mr. Kim Chang-Eop (KR)/ Mr Gerard Coquery (FR)/ Mr. Keith Guenter (CA)/ Mr . Wenwei Hu (CN)/Mr . Lee Hyung-Woo (KR)/ Mr. Seikichi Masuda (JP)/ Mr. Park Seung-Chan (KR)/ Mr. Satoshi Ito (JP, Secretary)/ Mr Tomoki Watanabe (JP)/ Mr Bo Xiao (CN)/ Mr Zhongping Yang (CN)/ Mr. Jim H. Parker (CA)/ Mr. Vollenwyder Kurt (CA)/ (Mr. Masatoshi Shimizu (JP), Mr. Yoneyama, Mr. Yamazaki)


>> 11. 作業スケジュール

(1) The 1st project meting at Kyoto, Japan in January 2008

(2) The 2nd project meeting at Kingston, Canada in December 2008

(3) The 3rd project meeting at Versaille, France in January 2010


>> 12. 文書の提出、投票などの状況

HISTORY OF THE PROJECT Stage Document Date Target Date

PNW 9/1017/NP 19 January 2007

ANW 9/1056/RVN 25 May 2007 15 June 2007

1CD 9/1161/CD 11 July 2008 30 June 2008

CDM 9/1209/CC 31 October 2008 30 November 2008

ACDV 9/1209/CC 7 November 2008 31 December 2008

CCDV 9/1269/CDV 29 May 2009 30 June 2009

ADIS 9/1372/RVC 22 January 2010 31 January 2010

DEC 22 December 2010 30 September 2010

=> RDIS 12 January 2011 15 January 2011

CDIS 31 March 2011

APUB 31 May 2011

BPUB 15 June 2011

PPUB 15 July 2011


>> 13. 技術的議論(1): 試験項目の分類

形式試験の一部を解析結果で代替:その場合の計算法に対する要求条件の具体化/ 試験装置の情報提供と特性計算法との関係/ 形式試験項目のオプションに、供給者自身による試験走行の項目を入れるか?/ その場合の具体的文言の駆け引き

中韓の意見


>> 14.技術的議論(2:形式試験と受渡試験: どの項目を形式試験、どの項目を受渡試験に入れるか?

日加で見解の相違あり。

そもそも具体的に考えていることは似ているが言葉の解釈の仕方にも違いがある。

また商習慣が違っている。

具体的に測定項目を表にして一つ一つ議論:20081月の京都会議以後、カナダ側に下駄を預けて信頼関係のもとに具体的文書化を依頼


>> 15. 技術的議論(3):特性試験条項への試験走行の追加(カナダの要求): 

重要な対立点は、加速度・推力の特性試験における、試験走行の具体的記述と、位置づけ

20081月の京都会議以後、日本案を示し、カナダ側に下駄を預けて信頼関係のもとに具体的文書化を依頼


>> 16. 文書の目次(1

>> 17. 文書の目次(2

7 Test categories / 7.1 Test categories/ 7.1.1 General/ 7.1.2 Type tests/ 7.1.3 Routine tests/ 7.1.4 Investigation tests

7.2 Summary of tests


>> 18. 文書の目次(3)

8 Type tests

8.1 Temperature-rise tests/ 8.1.1 General/ 8.1.2 Ventilation during temperature-rise tests/ 8.1.3 Measurement of temperature/ 8.1.4 Judgment of results/ 8.1.5 Limits of temperature rise

8.2 Characteristic tests and tolerances/ 8.3 Shock and vibration tests


>> 19. 文書の目次(4)

9 Routine tests

9.1 Routine tests of primary/ 9.1.1 General/ 9.1.2 Characteristic tests and tolerance

/ 9.1.2.1 Resistance measurement of the primary winding/ 9.1.2.1.1 Tolerances/ 9.1.2.2 Measurement of impedance/ 9.1.3 Dielectric tests/ 9.1.4 Structural tests/ 9.1.4.1 Dimensions and appearance/ 9.1.4.2 Flatness measurement

9.2 Routine tests of secondary/ 9.2.1 Dimension test/ 9.2.2 Chemical composition test/ 9.2.3 Tension test/ 9.2.4 Bending test/ 9.2.5 Shear test/ 9.2.6 Ultrasonic flaw detection/ 9.2.7 Friction test/ 9.2.8 Electrical conductivity test

10 Investigation tests/ 10.1 General / 10.2 Noise test

Annex


>> 20. おわりに

PT62520IEC/TC9関係の国際規格:

現在FDISへの投票結果を待っているところ

インターネットを積極的に活用しながら、審議の効率性と透明性を旨とした

関係者は緊張感をもって、作業に当たった

日本が中心になって提案、とりまとめを行った最初の例となった

==> 事前準備からほぼ4年間の活動をへて成立の見通しが出た

鉄道総合技術研究所の国際規格調査センターの皆様、国内作業部会の委員の皆様、国土交通省のご関係者はじめ皆様の献身的な御努力と御支援に心から感謝申し上げる。

2010年11月24日水曜日

AGSセミナー補足資料 (2010/11/28改訂)

「リニアと新幹線への高速鉄道の将来性と中央新幹線」
2010/11/23 東京大学大学院電気系工学専攻准教授 古関隆章
2010/11/25 16:10-16:45
リニア新幹線と将来への期待

(1) はじめに
  目次
  自己紹介
  修士論文(磁気車輪とリニア誘導モータ)
  博士論文(磁束合成形リニア誘導モータ)
  磁気浮上技術への現在のかかわり
  講演内容と自分の立場

(2) 磁気浮上技術の特長-----鉄輪式との比較
  鉄輪の3つの機能
  速度ごとのモード分類
  リニアモータ.....ダイレクトドライブと長所と短所
  非接触支持と磁気浮上
  実は硬い磁石のばね ..... 乗り心地の問題と脱線
  信号保安と動力が同じ仕組みの中でできること(車上一次形リニアドライブ)

(3) 磁気浮上/リニアドライブの技術方式
  支持/案内/推進の方式一覧
  車輪と車上一次式リニア誘導モータ (リニアメトロ、スカイトレイン)
  車輪と永久磁石形同期モータ
  電磁吸引式磁気浮上と車上一次形リニア誘導モータ
  電磁吸引式磁気浮上と地上一方式リニア同期モータ
  誘導反発式磁気浮上と地上一次式リニア同期モータ

(4) 磁気浮上/リニアドライブ技術の歴史 ----- ドイツ、スイス、中国など
  早期の非接触支持のアイデア
  ドイツにおける早期の研究開発
  Transrapid 黎明期
  Transrapid 05 以後
  Swissmetro
HSSTとリニモ
  中国 上海磁気浮上高速鉄道とその後の展開
  その他 イギリス ドイツ(M-Bahn) 韓国 アメリカ ブラジル...

(5) 日本の国鉄由来の浮上式鉄道---リニア新幹線
  これまでの歩み
  超電導の選択とEDS
  宮崎実験線(とサイクロコンバータ)
  コイル配置と浮上・推進
  車上電源と非接触浮上
  山梨実験線 ----- パワーエレクトロニクスと超電導磁石信頼性の向上

(6) 超電導EDSと中央新幹線 ----技術開発と評価の経緯
  開発の主体:国鉄/鉄道総研から東海旅客鉄道会社へ
  試験線における走行実績
  超電導磁気浮上式鉄道実用技術評価委員会まで行われた技術評価
  最新の「超電導磁気浮上式鉄道実用技術評価委員会」での議論
  画期的な東海旅客鉄道(株)自主計画宣言とその後の調査活動
  交通政策審議会中央新幹線小委員会

(7) 現状と日本のとるべき道
  日本の磁気浮上鉄道開発の特長--- 純粋な民間サービスとしての鉄道の歴史
  躍進する中国
  中国の躍進?と日本の磁気浮上鉄道技術
  見せ球としての高速鉄道
  2010年は「はやぶさ」の年 ----子供たちの夢
  中央新幹線リニアは早期の実用化を!

(8) まとめ
  磁気浮上技術一般論---特長、位置づけ、方式と歴史
  リニア新幹線の技術
  中央新幹線にかかわる議論の本日時点での状況 
  今後にむけた私見 --- 見せ球/国威発揚としての高速鉄道、互換性のないシステムの軛

上記のアウトラインに基づいて当日発表のスライドを作成いたしました。

著作権上の問題も考慮して、当日配布の資料に記載したパスワードで暗号化したスライドのコピーのファイルを、ここにアップロードいたしました。古関の事実誤任による不適切な記述がございましたら訂正いたしますので、忌憚ないご指導をよろしくお願い申し上げます。(スライドのパスワードをお忘れの方は古関宛にメールで直接お問い合わせください。)

2010年11月4日木曜日

第1回鉄道技術展セミナー 海外への展開!日本の鉄道産業への将来の提言(古関担当分 2010/11/11 14:00-15:00) について 2010/11/18 更新

2010年11月10日-12日に最初の「鉄道技術展」が幕張メッセで開催されました。
その際のセミナーに関する資料を下記に掲載します。

第1回 鉄道技術展 セミナー

2010111114:00-15:00 幕張メッセ国際会議場 301会議室

「海外への展開!日本の鉄道産業の将来への提言」(2)

 -----電気技術者の視点から-----

東京大学大学院 工学系研究科 電気系工学専攻 准教授 古 関 隆 章


[1] はじめに:
 日本の鉄道技術を語る会の論点

(1) 日本の高速鉄道は世界一だと言われているが、本当にそうなか?
(2) 日本のガラパゴス化? 技術者の問題意識
(3) 安全の性能、環境の性能、個々の製品の信頼性の高さは、日本の最大の強み
(4) 日本の鉄道技術の長所:きまじめな現場技術者による

[2] 鉄道の特長とは <== 特に 「電気鉄道」  (須田先生の言うとおり?)他モードとの比較では、何でも2番 でも大きな部分を担うのに都合が良い?   インフラ整備と維持が必要 <=> 人口密度が高い場所 

 公共性 ---
  都市間高速鉄道は国の力の象徴(新幹線 磁気浮上高速鉄道)
  都市鉄道はライフ・ライン: 市民のためのもの 都市景観の一部 観光的魅力
  地方: 交通弱者の移動手段 地方鉄道/ LRT/ バス,...
.........実はこの観点は欧州に比べれば弱い?
      早期の鉄道は民鉄として発達
      破綻した日本国有鉄道 ----公共性を正面に打ち出すことへの抵抗感
 高速性
 正確性
 環境適合性-----鉄道における環境対策は、暗黙のうちにローカルな公害対策であった (騒音、建設時の環境負荷,... グローバル環境として語られることは最近のこと)
 安全性
 安心感 

一方で、鉄道は、自由な資本主義 とは相容れない部分もある。

戦争のためのインフラとして発達した都市間幹線鉄道
自由な自動車 計画性を要求する鉄道

-----------
[3] 国際環境: グローバル化は不愉快か?
自動車産業との大きな相違: 国内市場できちんと食っていける(来られた?)日本の鉄道界
海外から見た日本の特徴:特殊な市場

---ヨーロッパで鉄道のシェアが圧倒的に高いスイス人による評価---
Compared with Swisses, Japaneses have: スイス人と比べて日本人は
Twice population concentration2倍の密度で住んでいる。
three times frequently use trains3倍頻繁に鉄道で旅している。
30% longer trip by rail 30%長く列車で旅をしている。
1/14 times freight by rail per capita1人あたり鉄道貨物輸送量は1/14倍。
60% more transport per operator1鉄道事業者あたり60%多く輸送実績がある。
30% less cars per capita人口1人あたり30%乗用車が少ない。
only ¼ times highway per capita人口1人あたりの高速道路長は1/4倍しかない。

海外市場への進出
市場開放の海外からの要求
国際標準化と日本の技術

日本語は世界に通じないというハンディキャップ

[4] 国際環境: 躍進する中国は脅威か?  日本の停滞は宿命か?
「賢明で誇り高い 隣人」 
==> 中国で鉄道が急速に延びるのは当然のこと  

ビジネスとしてみた場合「公平な競争にならないという問題」

知恵と経験にあふれる商人 上位下達の社会 

躍進する中国も高齢化の軛のもとに

長期的に持続可能でない発展 ---- 力のあるうちに進めねばならぬインフラ整備

==> 中国で鉄道整備が進むのは日本にとっても基本的に良いこと

[5] 再び「電気鉄道の優位性」についてのキーワード
車両技術:
 車両情報システム 合理的保守 
 高効率・正確な動力分散形駆動技術と回生制動 エネルギー管理
電力供給システム----歴史的多様性と保守管理の技術
運転保安と安全 将来を見て列車検知をどうするか?
運行計画・緻密な運行管理
ITの活用: 通信 車上情報システム 旅客営業 旅客案内設備   貨物? 
交通: さまざまな種類があり都市鉄道、地下鉄は強いが....
手薄なLRT分野 弱いネットワークとしての連携

[6] 海外ビジネス展開のために
(1) 己を知る
(2) 技術的先端性の主張
(3) 国際標準と日本の固有技術
(4) 計画性を重んじる文化、日本人のきまじめさは売れる技術となるのか?


[7] 己を知る

[強さと弱さは表裏一体!]

1. 組織
専門性と縦わり
事業者、メーカ、官、学、/コンサル、商社ーーー固定的? 基本的にdomesticーー>国際化対応への違和感?
日本的効率性と、匿名性
安全重視と保守性・変化に時間がかかること/持続性
日本語
独立採算性とインフラの持続可能性、更新の困難

2. 人
専門家としての矜持とモラル/偏狭姓と思考の固定化
鉄道としての一体感/異業種との人事・情報交換の不足
業界内での秩序と暗黙のヒエラルキー
弱点: 年齢構成のギャップ(JR?)と高齢化 持続可能性?

3. 技術
車両:
国鉄解体後の多様化:魅力向上と開発資源の分散化
環境親和性、信頼性の高さ<-->性能と堅牢性、快適性

土木:
鉄道固有技術についての国際標準化対応は基本的に不必要
日本固有技術ということで閉じていても構わない?しかし、東京大学において土木工学科はいち早く国際化を積極的に進めた

[8] 技術の先進性の国際発信:<見せ球 打ち上げ花火としての高速鉄道>
新幹線では<わかりやすい>先進性のアピールは難しい
日本のお家芸「超電導磁気浮上鉄道」の実用化は喫緊の課題
議論に時間をかけすぎる事なく早く建設すること!
 時間をかければ互換性のないインフラは死ぬ
日本の磁気浮上鉄道の特長: 鉄道事業者が主体的に研究開発を行ってきたこと 世界で稀有
==> ドイツ、スイスの轍を踏んではならない!
絶対にやるという気合が必要!
「賢明にして誇り高きわが隣人」の台頭を前に日本が国際競争力を目に見える形で示せる唯一最後のチャンス

方式 超電導誘導反発式リニア地上一次形同期モータ推進方式
 速いのがとりえ


[9] 国際標準化への取り組み ==> 片手間にはできない:人も金も本気でかける!

[10] 日本人のきまじめさは売り物になるか?----説明可能なシステム化、可視化がどこまでできるか?

[11] まとめ: 主 張
(1) 日本の技術は優れているという<先入観>を棄て頭を冷やす
==> 日本の強みと弱みを良く議論する 技術の囲い込みを回避
(2) 最高速の技術の早期商用化!==ナンバーワンでなければだめ
(3) 地方鉄道の持続可能な運営のための知恵の開発とアジアの大きな市場の重なり
(4) 「きまじめさ」を理解される形に!
 国際標準化と総合鉄道技術を俯瞰できる専門家の育成
(5) 「きまじめさ」をシステムとして体現する電気・電子・情報技術


おまけ: 沖縄に鉄軌道を! LRT Workshop in Okinawa 2010

訂正:

講演中で昨年度までの情報に基づき、日本の電子計算機の最高速度記録の世界的地位が急速に年々低下しているということを申し上げましたが、それから数日内に、現在の日本の地位が4位といわれるようになった事、評価法によっては最高性能とも言えるとの報道が出ましたので、(前言は講演時点では誤りではなかったものの)、現時点での情報に基づき修正させていただきます。

2010年10月3日日曜日

2010年度冬学期 「制御工学第二」火曜日1限 @242教室 2011/01/15改訂

制御工学第II (火曜日第一限 242教室)
古関隆章・堀 洋一
Ext. 26676, takafumikoseki @ ieee.org

第3回目の演習問題を出題中です!

期末試験の日程が正式に2/8午前中と発表されました。

制御工学第二講義予定

(01) 10/05 状態空間におけるシステムの取扱(1):夏学期の復習、講義の構成など導入的説明、状態変数と状態方程式I、
(02) 10/12 状態空間におけるシステムの取扱(2): 状態変数と状態方程式II、 実現問題、
(03) 10/19 状態空間におけるシステムの取扱(3):状態遷移行列と時間応答シミュレーション、可制御性と可観測性
(04) 10/26 藤本准教授特別講義: 制御工学の実際: 運動制御への応用
(05) 11/02 状態空間におけるシステムの取扱(4): 多項式法による極配置の提案、状態フィードバック、第1回目演習出題(12/07提出予定)と状態推定に関する説明資料の配布

第1回目のレポート用演習問題です。(12/07の講義の際に提出をお願いします。If you have problems in understanding Japanese problems, please contact me directly! )

(06) 11/09 居村助教特別講義: ワイヤレス給電と効率改善のための電力制御技術
(07) 11/16 状態FB制御系の設計の考え方:多項式法と最適制御(LQR)における評価関数の直感的理解について
(08) 11/30 LQRにおける最適性の証明、一次元時不変線形系のリカッチ方程式と最適制御の例題、指令値追従形制御への拡大系の構成 

ここに状態推定(State estimator, Luenberger observer) に関する説明資料をおきます。圧縮ファイルの中身は、学部講義用の日本語のスライドと、大学院講義用の英語のスライドに分かれていますが、その内容はほぼ同じものであるとご理解ください。次回12/07の講義で説明予定ですが、あらかじめ入手して目を通しておいていただけると理解が深まるものと思います。
(ファイルが開きにくいとの指摘がありましたが、動作確認をしてみて、少なくともWindows上では問題なく機能しましたので、そのままにしてあります。 12/07 10:47 JST)

(09) 12/07 状態推定
(10) 12/14 ディジタル制御(1): 空間量子化と時間量子化サンプリング動作の数学的表現、サンプリングを含む系の取扱とZ変換
(11) 12/21 ディジタル制御(2): ディジタル系安定性判別、ディジタル系のアナログ近似
第2回目演習出題 をこちらからご入手ください。(2011/01/11提出)
ディジタル制御の説明補足スライドはこちらから

(12) 01/11 ディジタル制御(3):
連続系の制御器と離散系の制御器の対応関係とディジタル系のアナログ近似(ディジタル再設計) + 第3回目の演習出題

最終回の出題では、第3回目のレポートにかける時間が不十分になるとの指摘がありましたので、次週以降の非線形制御入門を中心とした最終レポート(2/1の朝提出予定)をここに出題しておきます。
試験の準備としてはこれに加えて、本日学んだディジタル再設計を用いて、連続系の伝達関数から近似的に等価な漸化式を導く計算を練習しておくといいでしょう。

第3回目演習出題 をこちらからご入手ください。(2011/02/08提出
  <==期末試験日の発表に伴い提出日が変更になっております。)

(13) 01/18 堀教授:非線形制御入門(1)

(14) 01/25 非線形制御入門(2)   

(15) 02/08 08:30-11:30 期末テスト


制御工学第一の内容(復習)
1.序論
1.1  制御工学とは何か
1.2  制御システムの例,分類
1.3  閉ループ制御と開ループ制御
1.4  制御工学の歴史

2.システム動特性の表現
2.1  信号伝達と状態遷移
2.2  動作点まわりの線形化
2.3  線形システムの表現
(2.4  ラプラス変換法の基礎)
2.5  ブロック図とその合成
2.6  特性の計測法

3.制御システムの安定性
3.1  線形システムの安定性
3.2  ラウスの安定判別法
3.3  ナイキストの安定判別法
3.4  フィードバック系の安定度指標

4.フィードバック制御系の基本特性
4.1  入力追従特性と外乱抑圧特性
4.2  定常誤差と誤差係数
4.3  2次系の過渡応答
4.4  2次系の周波数応答
4.5  高次系の代表根

5.線形フィードバック系の補償
5.1  フィードバック制御系設計の基本指針
5.2  直列補償とフィードバック補償
5.3  ニコルズ線図を用いた制御系設計
5.4  根軌跡を用いた制御系設計
5.5  直列補償とPID調節計
5.6  フィードバック補償

制御工学第二から制御工学第一への移行
古典的制御の復習と状態空間法との関係(フィードバック制御と多項式法など)
状態空間におけるシステム序論:連続量と離散量

---

2. 教科書・参考書
新: 制御理論の基礎 昭晃堂 (これは生協などで購入可能と思われる。)


(堀・大西: 応用制御工学  丸善
ただし、この本は現在書店で入手できない。図書室にはあるはず。堀教授にお願いし、制御工学第一のときと同様に原稿のpdf版をここにいただいた。ただし、講義初回で示したPW付。)


い ずれにしても、これは教科書指定ではなく、推薦参考書なので、授業では該当ページを示すのみで板書の内容と一対一の対応にはなっていない。主として、自宅 学習や演習問題を解く際の参考として活用してほしい。具体的にはいろいろと探してみて自分に合うと思う本を買って学ぶのが良い。

平井・羽根田・北村: システム制御工学  森北出版
金原・黒須: ディジタル制御入門  日刊工業新聞社
小郷・美多: システム制御理論入門 実教出版社
前田・杉江: アドバンスト制御のためのシステム制御理論  システム制御情報学会編 朝倉書店
正田: 制御工学  培風館 

MATLAB: SimuLink, Control tool boxなど
計測制御学会誌、電気学会雑誌、論文誌など

3. 授業の受け方

式を自分で追ってみる-------演習問題。
学生実験課題18で体験する演習のように、SCILABなどを用いたシミュレーションもできると良い。
(このブログにある実験課題18の解説を参照されたい。)
演習問題のレポートをすべて期限内に提出することを、期末試験を受ける条件とする。

A4の方眼紙をノートとせよ: 授業は基本的に板書を中心に行う。
色鉛筆を用意する-------作図の理解に便利。
本年度は位相面軌跡を堀教授が11月に丁寧に解説してくれるが、非線形制御の解説は一般に手薄になりがち。冬休みなどに参考書の相当部分を自主的に読んでもらえるとありがたい。

本資料の更新版をはじめ、講義中の資料は必要に応じて、http://takafumikoseki.blogspot.com/ から入手可能なようにアップロードします。

2010年9月23日木曜日

第28回 日本ロボット学会学術講演会 OS: ロボットにおける生体運動制御の基調講演(9/22)に関する情報公開

第28回 日本ロボット学会学術講演会
1P1 OS: ロボットにおける生体運動制御
【基調講演】ロボット四肢の運動制御で二関節筋の機能を考慮する工学的意義
-技術者にとって冗長性に加え何が良いのか?-
○古関隆章(東京大学) 福正博之(東京大学) 杉本貴大(東京大学)

藤川先生、辻先生の適切かつ親切なセッションの司会で何とか上記の講演を終えることができました。自分自身としては最新の内容を話したつもりですが、基調講演という枠組みであったことと、予稿に書いた際、最も重要な結論部分の肝心の数式の係数に誤植があったためヤヤわかりにくいところが出てしまいました。そのお詫びと修正情報の提示を含め、修正済みの予稿と、9/22の講演のスライドをここに公開いたします。

いろいろとコメントいただければありがたいです。


(このスライドで最も重要なのは18ページ目の2つの数式です!)

2010年8月31日火曜日

3年生冬学期実験課題 No. 17 制御系設計と運動制御 (コントロールラボ担当 10/03 改訂)

 堀教授および古関准教授が共同で担当する課題17では、電気―機械系の相互作用で生ずる運動制御を通じ、講義で学んだ制御理論、特に、フィードバック制御を、外乱の影響や機械的振動の抑制を体験することで実践的に学ぶ。そして、制御系設計法を実践的スキルとして体得することを目的とする。本課題の履修者は、動的な物理現象への技術者としての関わり方、制御理論の基礎的な考え方を身につけることができる。同時に、ロボット、工作機械や搬送装置などのための産業用ドライブ、車両駆動など、広い範囲の実務に臨む際の有力な武器となる技術的素養を、この経験を通じて体得することが期待される。

重要: 初日に自分の使用するノートPCを必ず演習会場に持ってきてください!

MATLAB, Simulinkの使用法については、関連の参考書やweb上の説明(例)などを見てください。
英文ですが、Matlab入門として基本的なことが書かれているのはこれです。その他「Matlab 基本 初心者」などのキーワードで検索をすると、親切な解説を日本語で書いている方もいらっしゃります。
最も早いのは適切な入門的参考書を一冊購入することだと思います。


また、学生版を自分で購入する方は、このページから、あるいは大学生協などを通じて申し込みができると思います。フリーソフトSciLabの入手はこちらから


演習、実験に必要なテキストおよびファイルを以下から事前にダウンロードしてよくお読みください。
使用ソフトのリンク情報は暗号化されています。その内容を見るためのパスワードは演習初日に個別にお伝えします。

------------演習/実験の内容の解説と必要ファイル----------------
(リンクを右クリックで「新しいタブで開く」として、ファイルを閲覧あるいはダウンロードください。)

(1) 制御CAD演習テキスト (共通ファイル 重要)

(2) 数値計算ツール  (暗号化されています。)


以下は選択課題によってダウンロードするファイルが異なる

----実験課題A----
(3) 一軸ロボット実験指導書(堀 2010年度) <==ほぼ共通ファイル!  


----実験課題B----- <==ここは今年度は必要なさそうです!
(4) 二慣性系実験指導書 (古関 2010年 Β版)

(5) 二慣性系の実験装置のマニュアル  (圧縮暗号化されています。)



--------------------------------------
ここに、演習問題のサンプルファイルを置きますので、必要に応じてご参照ください。
(本当は ##.mというMファイル形式がよいのですが、ここでは表示の容易さのために sample.txtとしています。)

提出レポートについての具体的指示

<親レポートとして出す人>
演習問題の中で赤で書かれたもの(できるだけ網羅的に)
+実験(結果と考察を中心に) 考察課題 (2)+(5)+(7) +α

<子レポートとして出す人>
実験(結果の簡単なまとめ)+ 考察課題 2つを選んで提出

2010年8月29日日曜日

中央大学理工学部 2010年度冬学期科目 「電気機器」(01/13改訂)

「電気機器」

冬学期 1時限目 (09:00-10:30)

[1] 履修条件

高校および大学の理系の教養課程で物理学の基礎としての力学(剛体の力学を含む)および電磁気学を習得していること

複素インピーダンスを用いた交流回路計算法を含む基礎的な電気回路理論を習得していること

複素数、三角関数、簡単な定係数線形微分方程式やラブラス変換を用いた簡単な計算ができる数学的基礎を有すること

インターネットを通じた定期的情報取得が可能な環境とPCリテラシィを有していること


[2] 授業概要

電力システムの発変電の基本、電気自動車、鉄道車両や工作機械、ロボットなどの運動制御の基礎となる電気-機械エネルギー変換の基本的な仕組みと理論を学ぶ。

また、電気機械の理解を通じて、複雑な物理現象の本質を簡易に扱う「電気技術者の思考テクニックとしての等価回路に基づく考え方を修得する。


[3] 授業計画


1) はじめに 2010/09/23

講義/学習の進め方

電気-機械エネルギー変換、交流と直流、多相交流

電気-機械エネルギー変換技術の社会的役割とその重要性

電気機器学の学問としての位置づけ

電気機械の種類、静止器と回転機、エレクトロニクスとパワー


09/23の講義で用いたスライドの控え(暗号化ファイル 約8MB)

09/30に提出を求める第1回小レポート課題


上記のファイルのダウンロードが大学側のセキュリティ設定でできないという連絡をいただきました。

個人のネット環境からのアクセスでは問題ないと思いますが、当座の応急措置として、レポート課題の内容をいかにテキストの形でお示しします。ファイルのダウンロードがうまくできなかった方は下記のテキストA4の紙にカットアンドペーストして適当に整形して、次週にご提出ください。


---09/30に提出を求める第1回小レポート課題(テキスト版)---

2010/09/30 第二回目講義開始時に提出用のレポート課題


学生証番号:               氏 名:                   

[問1] 電気機器の特徴がよく生かされている身の回りの製品を3つあげ、その中で電気機器の特長が具体的にどのように発揮されているか説明してください。

<解答欄:適当なスペースを空けてください!>


[問2] この講義への期待、要望事項があればお書きください。

<解答欄:適当なスペースを空けてください!>


次回09/30の講義開始時にご提出ください。

--------------------------------------------------------------------------------

==>いずれにしても大学側のセキュリティ設定は古関の立場ではどうしようもないので、代替サーバの使用を試してみるしかありません。こちらでダウンロードできるかどうか試してみてください。


9/23の講義スライド(暗号化ファイル Ubuntuのサーバのリンク)

9/30に提出を求める課題(Ubuntuのサーバのリンク)


多分こちらは問題が少ないと思うのですが、もしこちらでもうまくいかなければ、再度古関宛にFBをかけてみてください。


2) 交流における電気エネルギー変換・電気機械エネルギー変換入門 2010/09/30

古典力学と電磁気の復習

10/07に提出を求める第2回小レポート課題(Ubuntuのサーバのリンク 改訂済)


単相、三相といわれてもわからないというコメントを書いた人がいます。三相交流について10/7に基礎的な解説をいたしました。


教科書が品切れで手に入らない

==> 確かにアマゾンでも中古しか置いていないということがわかりますので、在庫が少ないということですね。


ネットなどでも最も評判の良さそうな


藤田宏著 電気機器 (森北出版)


も推奨参考書として推薦します。(入手できるもので基本的に自分の気に入った参考書を用いるということでいいと思います。)


また、松井先生の本も良さそうです。


このような基礎科目は多くの本が出されていますので、自分の肌に合った本を探してじっくりと読んでみることが大事だと思います。


3) 2010/10/07

三相交流の基本 回転磁界の数学的表現方法、力とトルク、その物理的意味

思考の手抜きの技術としての電気回路 フェーザ表示



10/14に提出を求める第3回小レポート課題(Ubuntuのサーバのリンク)

(10/7差し替えました!)


4)  変圧器 (電気材料、理想変圧器、実在の変圧器の等価回路表現) 2010/10/14


5) 2010/10/21

変圧器の等価回路と基本的測定法 

10/28に提出を求める第4回小レポート課題(Ubuntuサーバのリンク)

<==10/21の講義の復習として、ご活用ください。提出を1週間ずらしました。

   必要に応じ参考書の記述を参照してまとめるといいと思います。


6) 2010/10/28

変圧器のまとめ:パーセントインピーダンス 三相結線法など

誘導機I

誘導機の原理と特長


#)  2010/11/04 講 義 な し


交流回転機理論を理解するために不可欠な三相巻線と進行磁界の関係を理解するため、この記載を丁寧にご覧ください。 そして

11/11に提出を求める第5回レポート課題をここでご入手ください。(Ubuntuサーバへのリンク)

問1の用語については参考書の該当ページを参照しながら、理解しまとめてください。

問2は電気回路のノートや教科書を参照しつつ復習としてやってください。


[参考情報] 誘導機の定常特性は変圧器に似た単相等価回路を用いて議論され、特性測定法などもそのモデルに基づいて決められてますが、その等価回路自身の導出の理論展開は必ずしも簡単ではありません。講義ですべて説明するには分量が多すぎることもあり、講義の中では説明を省略せざるを得ません。その詳細な導出過程を学ぶにはこの記述を参照していただきたいと思います。この資料では、5.3.61式までにおいて、三相交流により進行波=回転磁界が形成されるという基本から単相回路回路の導出を説明しています。 

7) 2010/11/11 誘導機 II

誘導機の構成、変圧器と誘導電動機

誘導電動機の原理と特性表現法(=T型、π型等価回路)、

等価回路計算のための準備(鳳-テブナンの定理の使い方)


11/18に提出を求める第6回レポート課題をここでご入手ください。(Ubuntuサーバへのリンク)


8) 2010/11/18 

誘導機 III モデル同定のための測定法
等価回路の導出と特性計算、誘導機の種類とエネルギーの流れ、
誘導機の始動法


11/25に提出を求める第7回レポート課題をここでご入手ください。(Ubuntuサーバへのリンク)


9) 2010/11/25

誘導機補足: 誘導機の試験法、 空間高潮波とゲルゲス現象などの諸注意、単相誘導機(小型誘導機)

直流機概説: 直流電動機と発電機


12/02に提出を求める第8回レポート課題をここでご入手ください。(Ubuntuサーバへのリンク)

夏学期の講義、「パワーエレクトロニクス」ご担当の佐藤先生(千葉大学教授)とお話し合いをして、パワーエレクトロに関する説明を、その基礎的部分からほぼすべて佐藤先生にお任せることとしました。その結果、古関の講義本体部分では「鉄と銅」の機械に関する話に限定して扱うこといたします。このことに基づき、以下のとおりシラバスの改訂をいたします。

10) 同期機 I 2010/12/02

直流機と同期機入門: 同期機の特殊形としての(他励)直流機

エネルギー保存則とモータ定数

運動制御のアクチュエータとしてのモータの特性とその基礎モデルとしての電機子の回路方程式


12/09に提出を求める第9回レポート課題をここでご入手ください。(Ubuntuサーバへのリンク)
なお、12/02に第8回レポートを出しそこなった人は、12/09の講義開始時に提出機会を与えますので遅刻をしないようにしてください。


11) 同期機II :  2010/12/09

三相巻線と同期発電機の原理
構造と分類, 同期機の機能

12/16に提出を求める第10回レポート課題をここでご入手ください。(Ubuntuサーバへのリンク)

<補足説明>
ここで提出を求めた[2]の後半部分そして、同期機の機能上の3つの分類を示し、各々における有効電力や無効電力の関係を簡単に説明してください。について、何を書いて良いかわからないとの質問がありました。期待したのは、予習的な意味を含めて、「同期機の界磁電流の強さを操作することで、同期機が負荷電流の力率に影響を及ぼすことができるため、無効電流を供給/吸収する能力を持つ一方、有効電力は実際の物理的エネルギーの授受に関係するため軸を介した機械エネルギーの授受と直接つながりがある」というような説明でした。その意味は残りの同期機に関する講義の中でご理解いただけると思っています。

12 ) 同期機 III 2010/12/16

期末テストに関するアナウンスと試験準備に関する助言

電機子反作用と特性のモデリング

負荷電流の位相と電機子反作用による増磁/減磁作用


12/23に提出を求める第11回レポート課題をここでご入手ください。(Ubuntuサーバへのリンク)


13) 2010/12/23 授業アンケート+同期機 IV 

期末テストに関するアナウンスと試験準備に関する助言

円筒機特性のモデリング


01/13に提出を求める第12回レポート課題をここでご入手ください。(Ubuntuサーバへのリンク)

皆さん良いお年を!

14) 2011/01/13 同期機 V: 同期電動機 (最終講義日)

突極機特性のモデリング

同期発電機の基本特性の測定法

発電機の並行運転と電力系統

トルクの発生原理、同期電動機の種類とその特長

同期調相機と力率調整

今後の学習のために


[4] 評価方法

(インターネット経由で講義後毎週出題する)小レポートの講義開始時の毎週の提出(40%)と期末テスト(60%)

==>タイムリーに出し損ねたレポートは最終講義日にまとめて提出してください。

(既提出でも、不十分であった箇所を補いたい場合にはこの日に併せて持ってきてください。)


[5] テキスト 参考文献など


---教科書指定---

「エレクトリックマシーン & パワーエレクトロニクス」

エレクトリックマシーン&パワーエレクトロニクス編集委員会 編/森北出版(定価 2800円)

<== 2010年改訂の第二版が市場に出ているようです!

指定教科書はなく、ご自分でよいと感じる基礎的な参考書を選択し、仲間にも薦められるものがあれば、是非このブログのコメントとしてご紹介ください。


といっても、何も指定されなければ勉強できない、という方には、


藤田:「電気機器」 森北出版


も、推奨書として推薦します。


---推薦参考書----


<入門書として初学者に読みやすいもの>

森北出版 藤田「電気機器」

森北出版 松井「電気機器 (基礎からの電気・電子工学)」

電気学会 多田隈他:「電気機器学基礎論」

 <==どれでも好きなものを選べばいいと思います。


<一般的なもの>

電気学会 「電気機械工学」「電動機制御工学」


<専門性の高いもの>

本ブログでも詳しく紹介した電磁気と制御の応用を統一的に解説した優れた参考書

(必ずしも電気機器学の伝統的な構成にそって記述されているものではありません。)

坂本哲三 著 「電気機器の電気力学と制御」 森北出版


[6] 授業外の学習活動 特に無し


[7] そのほかの特記事項 特に無し


[8] 参考URL

古関のブログ:講義に関する情報、補足資料やレポート課題をここから御入手願います。

http://www.takafumikoseki.blogspot.com/


[9] 参考資料

上記のリンクから適宜入手してください。


[10] 履修者の皆様への備考

本ページは演習の出題なども含め、適宜更新されますので注意深く頻繁にご覧ください!